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中央労働災害防止協会(中災防)
健康快適推進部
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健康づくり・メンタルヘルスケア・快適職場づくり

『事業場におけるメンタルヘルス対策に関するアンケート』調査結果
ほぼ全事業場が「メンタルヘルスに関心あり」 3割の事業場で「不調者が増加」
〜大多数の事業場でやり方・進め方が分からず対応に苦慮〜

中央労働災害防止協会(中災防)は、働く人のメンタルヘルス対策は企業活動にとって、労働衛生管理を推進する上で最重要課題のひとつととらえ、製造業2,000事業場、サービス業1,000事業場を対象に『事業場におけるメンタルヘルス対策の実態』を把握するためアンケート調査を実施した。

この結果を踏まえ、中災防ではストレス調査、各種メンタル教育、メンタルヘルス情報の提供など、事業場のメンタルヘルス対策への支援を強化していくこととしている。

調査方法

調査数・対象:
3,000事業場
【製造業 2,000事業場及びサービス業等(サービス業、卸・小売業、IT関連企業等) 1,000事業場】
調査期間  :
平成24年9月14日(金)〜9月21日(金)
回答数    :
256事業場
【製造業が187事業場(73%)、サービス業等は69事業場(27%)】

概要

Ⅰ メンタルヘルスへの事業場の関心は高く、担当部署の組織化が進展
ほぼ全事業場でメンタルヘルスケアに「取り組んでいる」あるいは「関心がある」。
担当部署を「決めている」あるいは「決める予定」が90%。
相談窓口を「設置」あるいは「設置の予定」が85%。
Ⅱ 4割強で「従業員の実態調査」を実施しているが、実施率は製造業に比べサービス業は低調

 

Ⅲ 7割強で教育の実施、関連情報の提供も積極的
メンタルヘルス教育の実施は74%、社内報や小冊子の活用は73%。
メンタルヘルス教育の実施対象は「まず管理職から」。
担当者の情報の入手は、セミナー受講とインターネットから。
Ⅳ 困っていることは「不調者の増加」「社員の関心が低い」「やり方がわからない」

3割の事業場でメンタルヘルス不調者が増加している。次いで社員の関心の低さ、教育方法等の進め方・やり方がわからないなどがあがり、企業がメンタルヘルス対策に苦慮している現状がわかる。

なお、以下に具体的な調査結果を掲載する。

 

「事業場におけるメンタルヘルス対策に関するアンケート」調査結果

Ⅰ メンタルヘルスへの事業場の関心は高く、担当部署の組織化が進展

メンタルヘルスケアに取り組んでいるかについては、回答のほぼ全事業場でメンタルヘルスケアに「取り組んでいる」あるいは「関心がある」と回答。
  • メンタルヘルス対策に「取り組んでいる」と回答した事業場は全体で193事業場、「取り組んでいないが関心がある」との回答は61事業場で、「取り組んでいる」、「関心がある」を合わせると99%となり、回答事業場のほとんどがメンタルヘルスへの関心は高いという結果であった。
  • 実際に「取り組んでいる」と回答したのは、製造業80.2%、サービス業等62.3%で、製造業での実施率は高い。
メンタルヘルス担当部署を「決めている」あるいは「決める予定」との回答は全体の9割弱
  • 担当部所を「決めている」という回答は全体で201事業場、「今後決める予定」は27事業場で、予定を含めると89%と高い回答結果であった。「今後も予定なし」は21事業場(8.2%)であった。業種による差はあまりないが、「今後も予定なし」は製造業7%、サービス業等で11.6%で若干の差が見られた。
グラフ1
相談窓口を設置しているという事業場は8割弱。予定を含めると8.5割が窓口を設置
  • 相談窓口がすでに「ある」と回答したのは全体で199事業場(77.7%)で、「今後設置の予定」も含めると219事業場(85.5%)にも上っている。多くの事業場で実際に設置する状況になっていることが想定できる結果であった。なお、「今後も設置の予定なし」は21事業場で1割弱(8.2%)あった。業種別では、現段階で「設置している」と回答した事業場は、製造業80.7%、サービス業等69.6%で、製造業の方が上回っている。
  • 相談窓口の設置場所では、全体では「事業場内」が137事業場、「事業場外」が95事業場で、事業場外より事業場内に設置している事業場が多かった。
    一方、業種別では、「事業場内に設置」が製造業70.9%(設置済みと回答事業場での割合。以下同じ)、サービス業等62.5%、「事業場外」が製造業45.7%、サービス業等54.2%であった。サービス業等は製造業に比べ、「事業場内」より「事業場外」の割合が高かった。
衛生委員会での調査審議について「ある」とした事業場は約5割。予定を含めると8割弱で実施予定と回答
  • 労働安全衛生法令で規定されている衛生委員会でのメンタルヘルスについての調査審議について、全体で「ある」が133事業場、「今後調査審議予定」が71事業場で、予定も含めると204事業場(79.7%)で実施するとしている。「今後も予定なし」は31事業場(12.1%)であった。
  • 業種別でそれほど差は見られないが、「今後も予定なし」と回答したのは、製造業の10.7%に対し、サービス業等は15.9%で若干高い。

Ⅱ 4割強で「従業員のメンタルヘルスに関しての実態調査」を実施しているが、実施率は製造業に比べサービス業は低調

従業員のメンタルヘルスに関しての実態調査の実施率は4割強と若干低い
  • 従業員のメンタルヘルスに関する実態調査について、「ある」との回答は全体で107事業場(41.8%)で、「今後調査予定」も含めると175事業場(68.4%)となるが、情報提供や教育の実施に比べて実施率は低い。「調査予定なし」との回答は61事業場(23.8%)あった。
  • 業種別では、「ある」との回答は製造業46.5%、サービス業等29%。「今後調査予定」も含めると、製造業で73.8%、サービス業等53.6%で、製造業の方が高い。
    「調査予定なし」は製造業で19.3%、サービス業等36.2%であり、実態調査実施については、製造業は高く、サービス業等は低いという結果であり、業種別にはっきりと差が見られた。
グラフ2

Ⅲ 7割強で教育の実施、関連情報の提供も積極的

メンタルヘルスに関する教育をすでに実施しているのは7割強の事業場
  • 教育を「実施している」との回答は全体で189事業場(73.8%)で、「今後実施予定」を含めると8割強(217事業場 84.8%)で実施するとしている。一方、「今後も実施しない」との回答は1割弱ある。
  • 「実施している」という回答は、製造業で78.6%、サービス業等で60.9%で、製造業のほうが教育の実施率は高い。一方、「今後も実施しない」としているのは製造業で6.4%、サービス業等では13%であり、サービス業等が上回っている。
  • 教育対象として複数回答で尋ねたところ、「従業員対象」が全体で99事業場、「管理職対象」が139事業場で、従業員より管理職に対する教育が高い。この傾向は、製造業もサービス業等も変わらなかった。
メンタル関連情報(社内報、小冊子等)は予定を含め全体でほぼ8.6割の事業場が提供と回答
  • 情報提供を行ったことが「ある」との回答は全体では188事業場で、「実施予定」も含めると220事業場(85.9%)に上っている。一方、「実施予定なし」との回答は23事業場(9%)であった。
  • また、製造業では75.9%、サービス業等で66.7%実施しており、製造業がサービス業より実施率は上回っているが、「実施予定」も含めると製造業とサービス業等の差はほとんどない。
メンタルヘルス関連の役立つ情報入手として「セミナー等」が6割強で最も多い。サービス業等ではインターネットによる情報も高い
  • メンタルヘルス対策での役立つ情報(複数回答)で、全体で最も多かったのが「セミナー等」162事業場(63.3%)、次いで「インターネットの情報」128事業場(50%)、「書籍」93事業場(36.3%)であった。業種別では、製造業で「セミナー等」が高く、サービス業等では、「セミナー等」のほか「インターネットの情報」についても同様に高かった。
グラフ3
「心の健康づくり計画」を策定しているとの回答は3割弱の事業場で、実施率は低い
  • 国が指針で示している「心の健康づくり計画」を「策定している」と回答した事業場は全体で72事業場(28.1%)、「今後策定予定」101事業場を含めても、173事業場で67.6%と低い。「策定の予定なし」は61事業場で、他のメンタルヘルス対策の実施状況に比べると、「計画を策定している」事業場は少なく、一方、「計画を策定しない」という事業場は多いという結果であった。なお、「策定の予定なし」は製造業の21.4%に対し、サービス業等は30.4%で、サービス業等が策定の予定のない事業場の率が若干高い。

Ⅳ 困っていることは「不調者の増加」「社員の関心が低い」「やり方が分からない」

メンタルヘルスで困っていることは、「メンタル不調者が多くなっている」(3割)、「やり方がわからない」(延べ252事業場)など
  • メンタルヘルスで困っていることについて複数回答で尋ねたところ、全体で最も多い回答は、「メンタルヘルス不調者が多くなっている」で31.3%。次いで、「社員の関心が低い」22.3%、「従業員への教育方法が分からない」18.8%、「メンタルヘルスへの対応をするスタッフがいない」17.2%、「管理職への教育方法が分からない」15.6%という順であった。一方、「困っていることはない」との回答も15.6%あった。
    グラフ4
  • 「教育方法(従業員、管理職)がわからない」と回答したのは延べ88事業場。また、「やり方などがわからない」について、セルフケア、事業場としての対応、相談窓口設置、外部相談機関、環境改善、職場復帰支援の各項目を合わせると延べ164事業場であった。教育方法を含め「やり方・進め方が分からない」という回答は延べ252事業場にも上っており、メンタルヘルス対策に苦慮している状況が想定できる結果であった。
  • 業種別に見ると、製造業に比較してサービス業等で比較的回答率が高かったのが、「社員の関心が低い」、「管理監督者の教育がわからない」「セルフケアの進め方がわからない」「事業場としての対応がわからない」「職場復帰支援の方法がわからない」「経費が足りない」「相談窓口設置の仕方が分からない」という項目であった。
    製造業では、「従業員への教育が分からない」、「スタッフがいない」が、サービス業等に比較的すると幾分高い。

 

メンタルヘルスケア対策については、中央労働災害防止協会健康快適推進部にご相談ください。
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