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国からの委託事業であった 「国際安全衛生センター(JICOSH)」 別ウィンドウが開きます が2008年3月末をもって廃止されました。 永らくのご利用ありがとうございました。 同センターのサイトに掲載されていた情報についてはこちらをご覧ください。

 

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各国情報・国際関係

国別の労働安全衛生制度について―アメリカ合衆国―

 

Ⅶ 安全衛生関係団体の組織と活動

1
国立労働安全衛生研究所(National Institute for Occupational Safety and Health;NIOSH)

(1)
NIOSHの創設の経緯と使命
1970年の労働安全衛生法(Occupational Safety and Health Act of 1970)により、NIOSHと労働安全衛生局(Occupational Safety and Health Administration;OSHA)が創設された。OSHAは米国労働省(U.S. Department of Labor)が管轄する組織で、職場の安全衛生に関する規制を策定、執行する役割を担う。NIOSHは保健社会福祉省の管轄下の疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention;CDC)の1組織であり、労働安全衛生分野における研究、情報、教育、および訓練の提供を通じて、国(合衆国)の全ての男女に安全で健康的な労働条件を保障し、及び合衆国の人的資源を保護することを支援する使命を有しており、NIOSHは、OSHAの密接なパートナーである。
NIOSHは、合衆国の1億5千500万人の労働者の安全と健康を守るため、2007年時点で、医学的コスト及び生産性の低下だけでも2,500億ドルに達すると見積もられている作業関連の死亡事故、傷害及び疾病の社会的を防ぐために必要とされる研究のために連邦が出資している唯一の機関である。

 

(2)
組織及び所在地
NIOSHは、疫学、医学、看護、産業衛生、安全、心理学、化学、統計学、経済学及び多様な工学の部門を含む多様な分野を専門とする1,200人を超える職員を擁している。
NIOSHの本部はワシントンDCにあり、アトランタとジョージアに事務所があり、さらに、アラスカ州アンカレッジ、オハイオ州シンシナティ、コロラド州デンバー、ウェスト・バージニア州モーガンタウン、ペンシルバニア州ピッツバーグ、ワシントン州スポーケン、およびジョージア州アトランタに研究所と事務所がある。

 

(3)
国家労働関係研究項目(The National Occupational Research Agenda;NORA)による重点的な研究活動等の推進
国家労働関係研究項目(The National Occupational Research Agenda;NORA)は、NIOSHが1996年以来開発した、革新的な研究及び作業場での改善された実践活動を促進するための共同(研究)プログラムであり、NIOSHが重点的に推進している研究計画である。その内容としては、業種別(例えば製造業)に重点として推進すべき研究項目が掲げられている。この国家労働関係研究項目では、次のような情報が、(研究項目の)優先順位を設けるために求められている。
  • 特定の傷害又は(業務上の)疾病についてリスクのある労働者の数
  • 危険有害な要因又は問題の重大性
  • 新しい情報や取組みが研究成果の差を作る確率

2
全米安全評議会(National Safety Council;NSC)

アメリカの安全衛生関係団体で、最も活発に活動しているものの一つは、全米安全評議会(National Safety Council;NSC)である。NSCは、すべての人々の安全と健康や快適な環境の保持を目的とする非政府非営利団体で、1913年に職場の安全衛生の向上を目指す団体としてスタートし、その後、職場に限らず災害一般を対象に災害防止のための様々な活動を展開している。NSCは、1953年に連邦法上認められた組織となり、今日に至っているが、現在では、労働安全の指導者養成、労働者の安全衛生確保、自動車運転、救急措置、痛みに対する医学的処方等の分野に関する教育訓練講習会を幅広く実施している。また、毎年、アメリカ合衆国内での職場、自動車事故、家庭内、社会等における傷害事故に関する年報(例えば、Injury Facts 2015)を頒布している。また、毎年開催される大会及び展示会には15,000〜18,000人の安全と健康に関する専門家が参加している。

3
アメリカ産業衛生協会(American Industrial Hygiene Association;AIHA)

アメリカ産業衛生協会(以下単に「AIHA」という。)は、1939年に設立され、その会員のために、最も高い専門的能力を達成し、及び維持することに捧げることを目的としている非営利組織であり、その使命は、労働者の健康を保護するための知識を創造し、職場における(業務関連の)疾病を除去することであるとされている。
約10,000人に達する会員の半ば以上が、認定インダストリアル・ハイジニスト(Certified Industrial Hygienist;CIH。訳者注:前述したとおりである。)として認証されている者であって、さらに彼等の多くは他の専門的な資格をも保持している。また、AIHAは、労働衛生、環境衛生及び労働安全の分野の専門家としての能力を維持するための包括的な教育訓練プログラムを管理運営している。
このほか、AIHAは、アメリカ合衆国内で、毎年、ACGIHと協力して、労働者の健康を守るための新しい手段と戦略、経験及び情報交換等を目的として、世界中から数千人の産業衛生に関する専門家が参集する大会( AIHceと呼ばれている。)を主催している。

4
アメリカ産業衛生専門家会議 (American Conference of Governmental Industrial Hygienist;ACGIH)

アメリカ産業衛生専門家会議(American Conference of Governmental Industrial Hygienists;ACGIH)は、1938年にその先駆的な団体(The independent National Conference of Governmental Industrial Hygienists ;NCGIH)として発足し、1946年に現在のACGIHとして再編成され、当初の会員構成が、連邦又は州政府に関連するインダストリアル・ハイジニストに限定されていた会員資格を、外国の政府関係機関に勤務するインダストリアル・ハイジニストにも広げた。その後2013年に、産業衛生、労働衛生、労働安全の分野に従事するすべての専門家が会員の資格を得ることができるようにした。
ACGIHの活動として最もよく知られているのは、Threshold Limit Values for Chemical Substances (TLV®-CS) Committee(化学物質についての抑制濃度委員会)が、1956年以来公表している"Threshold Limit Values (TLVs®)" 及びその科学的根拠をまとめて1962年以来公表しているDocumentation of the Threshold Limit Valuesであり、さらには物理的因子の許容限界、一定の化学物質についてのBiological Exposure Indices (BEIs®)(生物学位的暴露指標)である。

5
アメリカ規格協会 (American National Standardization Institute;ANSI)

アメリカ規格協会(以下単に「ANSI」という。)は、1918年に創立された、民間の非営利団体である。ANSIは、ほとんどすべての産業分野-音響装置から建設設備、日用品から畜産まで、さらにはエネルギー供給まで、そしてさらに多くの産業分野で-直接にビジネスに影響を与える数千にのぼる規格及びガイドラインの策定、普及及び使用についてカバーしている。
その使命は、任意的なコンセンサス基準及び確認システムを機能させ、さらにはこれらの活動を統合させてセイフガード機能を発揮させることによって、アメリカ合衆国のビジネス上の世界的規模での競争力及び生活の質(quality of life)を高めることである。
ANSIは、延べ10,000件以上のアメリカ合衆国国内規格を開発してきた実績を有するが、比較的最近における労働安全衛生に関連した規格としては、「Ⅵ 主要な労働安全衛生対策」の「3 労働安全衛生マネジメントシステムについて」で紹介したとおり、2005年のOHSS(Occupational Health and Safety Systemsについてのアメリカ合衆国国内規格の策定が挙げられる。

 

 

 

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