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各国情報・国際関係

アメリカOSHA、溝掘削作業安全についての新たな安全教育資料を発刊

2012年1月25日

無防護の溝は、建設業における最悪の危険源であり、2003年以降最も悲劇的な事故が継続的に発生しており、200名を越える労働者が溝の崩壊により死亡し、数百名が重傷を負っている。

米国労働安全衛生局長官デービッド マイケル博士は、「労働者の生命が溝内で終ることがあってはならない。掘削中に地山崩壊は、建設現場での死亡事故のうち最も多く、最も忌まわしい原因であり、しかもこれらの事故は完全に防止することができるのである。私は、労働安全衛生法に基づく溝掘削基準が順守されていず、悲劇的な結果となっていることを非常に憂慮している。」と述べている。

アメリカ労働安全衛生局(OSHA 別ウィンドウが開きます)は、このたび、労働者が溝掘削作業において直面する危険について労働者及び事業主を教育するための3種類の指導資料(「溝掘削作業安全の概要(Fact sheet)」、「溝掘削作業安全の早分かり(Quick card)」及び「無防護溝への立入り禁止(ポスター)」を発行した。これらの教育資料のうち、「溝掘削作業安全の概要」について紹介する。

原資料の所在は、

溝掘削安全の概要

溝壁面の崩壊により毎月2名の労働者が死亡しています。事業者は、これらの重傷または死亡事故の原因となる危険源のない職場を提供しなければなりません。事業者は、このため、連邦規則29−1926.651及び1926.652に規定する要求事項を順守し、または該当する労働安全衛生局承認の州規則を順守しなければなりません。
掘削は、土砂が除去された地表面における人工的切取り法面、空洞、溝または窪みをいいます。溝とは、地表から下の狭い掘削箇所をいいます。一般に深さが幅に対して大きく、溝幅(底部の幅)が4.6メートル未満のものです。

溝及び掘削作業の危険性

法面の崩壊は、最大限のリスクを引起し、他の多くの掘削作業関連事故よりも死亡事故につながる危険性が大きいのです。その他の潜在的危険源には、墜落、荷の落下、危険有害な環境、及び移動機械設備による事故などがあります。1立方ヤードの土砂は、1台の乗用車の重量とほぼ同じです。無防護の溝は、早死にのもと、無防護の溝には、入らないことです。

溝の安全対策

深さ1.5メートル以上の溝には、岩盤等の固い地層でないかぎり、防護対策を講じる必要があります。深さ1.5未満の場合には、有資格者(Competent person)が、防護対策が必要か否かを決定することになります。深さ6.1メートル以上の溝については、防護対策は、連邦規則1926-652(b)及び(c)に基づき技術士(Registered professional engineer, RPE)が設計した、または技術士が整備した/承認したデータに基づいたものでなければなりません。

有資格者(Competent person)

労働安全衛生基準では、事業者が毎日及び条件が変わった場合に、労働者が溝に入る前に危険性がないことを確認するために有資格者による検査を行うことを要求しています。有資格者とは、危険な、非衛生的な危険源または作業条件の存在を予見し、土質及び必要な防護対策を確認することができ、また、これらの危険源及び作業条件を除去する迅速で適正な対策を講じる権限を与えられている者です。

溝及び溝掘削作業安全の原則

  • 重機類は、溝の端から離しておく
  • 溝法面の安定性に影響する原因となるものを確認する
  • 掘削土砂及びその他の材料を溝の端から0.6メートル以内に置かない
  • 掘削前に地下の埋設物の有無を確認する
  • 酸欠、有害蒸気及び有害ガスなどの環境危険をテストにより確認する(深さ4メートル以上)
  • 各シフト開始前に溝を検査する
  • 暴風雨及び浸水後に溝を検査する
  • つり上げられている荷や材料の下で作業させない
  • 溝内の条件が変わるような事象発生後に検査する
  • 車両交通に作業者が曝される場合には、目立つ作業衣等適切な服装を着用させる

防護対策

ベンチカット法

ベンチカット法労働者を掘削地山の崩壊から防護するため、法面を階段状に掘削する方法、ただし、Cタイプの地山を除く。

掘削面の勾配

掘削面の勾配地山の崩壊を防止するため、掘削面に一定の勾配をつける方法

土止め

土止め地山の移動または崩壊を防止するため、土止め支保工を設ける

シールド

シールドトレンチボックスを溝内に設けて法面の崩壊を防止する

全ての働く人々に安全・健康を 〜Safe Work , Safe Life〜

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