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中央労働災害防止協会(中災防)
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調査・研究

調査研究概要

製造業におけるリスクアセスメント及び全社安全衛生活動の好事例に関する調査研究結果のポイント

Ⅰ 好事例収集の目的

中災防が平成19年度から20年度にかけて調査した「リスクアセスメント及び労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)の普及状況と促進方策に関する調査研究」(以下「20年度調査研究」という。)の結果において、現状で、事業場においては、リスクアセスメントの実施に際して、手順のうち、特に危険性又は有害性の特定(危険源の同定)及びリスク低減措置(保護方策)の検討・実施に苦慮している実態がわかった。また、リスクアセスメントを品質や生産性の向上活動と密接に関連させている事業場が3割程度あることがわかった。さらに、事業場においては、他社の取組み体制、具体的取組み方法の事例について紹介してほしいとの要望が強かった。

このため、本事例集は、製造業の3事業場を取り上げ、リスクアセスメントを国の指針や国際規格に照らして適切に実施している事例について、また、品質・生産性の向上活動と安全衛生活動を一体として行って効果を上げている事例について詳細に紹介することにより、各社における取組みの参考にしていただくことを目的として作成したものである。

 

Ⅱ 事例の概要

(1)リスクアセスメントの好事例

20年度調査研究の結果、事業場においては、リスクアセスメントの導入段階では、危険性又は有害性の特定(危険源の同定)が困難と考えており、実施段階では、リスク低減措置(保護方策)の検討・実施も困難であることがわかった。第1章の機械メーカーA社の事例と機械ユーザーである鉄鋼業B社の事例は、こうしたリスクアセスメントの実施において苦慮している事業場の参考となると思われる事例を示したものである。

ここで取り上げた2事業場でのリスクアセスメントの実施について、特筆すべき主な点を挙げると、まず、機械メーカーA社の事例では、

  1. 予め機械の種類に合わせて詳細な危険源リストを整備し、これに照らしてもれなく危険源を同定するようにしていること。
  2. 施錠式インタロック付きガード(電磁ロック付ガード)について、欧州規格に基づき、制御装置の安全関連部のリスクアセスメントを行い、その結果によりカテゴリを決めて安全装置を選択しているなど、安全技術に基づいた検討を行って保護方策を採用していること。
  3. 機械ユーザーとの事前協議によって安全仕様を決めている、機械ユーザーに対し通常の取扱説明書に加えて安全な使用に関して特に作成した安全マニュアルを小冊子として渡し、安全事項についての説明会を行っているなど、設計・製造前後での機械ユーザーとの安全仕様に関する情報のやりとりを確実に行っていること。

また、機械ユーザーである鉄鋼業B社の事例では、

  1. 機械設備担当の保全部門等の技術者を含めてリスクアセスメントチームを編成することにより、工学的な保護方策を重点的に行っていること
  2. 作業手順書を全面的に見直し、これに基づいて作業手順ごとに危害を想定することにより、漏れなく危険源を同定するようにしていること。
  3. 機械の包括的な安全基準に関する指針(厚生労働省労働基準局長通達平成19年7月31日)に基づき、納入機械のメーカーに対し、同メーカーが行ったリスクアセスメントの結果(使用上の情報)について情報の提供を求めたことにより、使用上の情報の提供が行われるようになり、B社のリスクアセスメントに活用できるようになったこと。

が挙げられる。

 

(2)全社安全衛生活動の好事例

また、20年度調査研究報告書では、リスクアセスメントを、品質向上運動・活動や生産性向上運動・活動と連携して行っている事業場が3割程度を占めていた。この事例集では、安全衛生活動を品質・生産性向上活動(TPM)と一体として行っている事例として、非鉄金属製造業C社を取り上げた。

C社では、設備の安全審査、定点観察活動(第3の目活動)、モデル安全職場活動(やりにくいマップ、ワンポイントレッスンシート、「毎日おっと」活動)、作業ストレス評価による作業負荷の現場改善等の活動が行われている。これらの中には、当初、作業の効率化を目的として始まったが、災害の発生を契機として職場の安全を含めた全社的な活動に軌道修正されたものがあり、今日に至っている。

安全活動が、品質や生産性向上の向上といった活動と一体のものとして取り組まれることで、現場において常に安全がおろそかにされることなく、労働者一人ひとりが考えて作業し安全に対するモチベーションを保てる取組みとなっている点が特筆されると考えられる。

 

(3)欧米におけるリスクアセスメント、OSHMSの動向

第Ⅲ章においては、欧米におけるリスクアセスメント及びOSHMSのメリット制等、普及促進策について近年の動向について情報収集した。

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