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中央労働災害防止協会(中災防)
教育推進部 業務課
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調査・研究

調査研究概要

警備業における労働災害防止のためのガイドライン

ガイドライン作成の目的

PDF 全文別ウィンドウが開きます (PDF 1,791KB)
PDF ガイドラインのポイント別ウィンドウが開きます (PDF 3,910KB)

警備業における労働災害防止のためのガイドラインは1988(昭和63)年に当協会においてまとめている。しかし警備業界が社会的に重要な役割を担うようになり、今後も警備業に携わる人数が増えることが期待されること、就業する場所が顧客の指定する場所であること、第三者による加害など災害防止上の難しい要素があること、暗がりでの作業など人間生理学的な面を考慮する必要があること、さらには、交通誘導の際の死亡事故や熱中症の対策など業界特有の問題点が指摘されるようになったので、一般社団法人全国警備業協会のご協力を得て今回全面的な見直しを図った。

実施内容

ガイドライン作成にあたって、委員会を設置し、近年の警備業の災害情報の収集を行った。また、実際の警備業務、管理状況等について実地調査を行い、現状や課題等について確認した。 さらに、ガイドラインの普及を図るために、ガイドラインの要点や危険予知活動やリスクアセスメントについての解説・演習問題を盛り込んだ普及啓発資料の作成を行った。

警備業における労働災害防止上の問題点

警備業という業務の特殊性から、事業主の安全衛生管理には、製造業等とは異なる問題点が多い。
即ち、

  1. 就業する場所の施設、設備に対する管理権が及びにくいこと。
  2. 警備員の就業中の作業行動に対する監督あるいは指揮が困難であること。
  3. 警備の種類によっては、不特定多数の公衆や第三者が運転する車両が対象であるため、警備員の業務遂行のための意志が、相手側に伝わりにくいこと。
  4. 特殊な例としては、第三者が計画的に、あるいは突発的に暴行を加えてくることがあること。
  5. 人間の視野角、暗がりでの色形の認識、暗順応、生理的複視、動体視力、疲労時の反応の遅延など人間生理学を念頭におく必要があること。
  6. 警備業以外の分野(工場、運送業、建築業等)でのリスクに対しても、その請負業務範囲から考えると労働災害事故防止対策を契約先の状況と警備業との両面で考えた安全対策を図る必要があること。
    例えば
    • 施設警備業務でありながら、各種車両が頻繁に出入りするため、輸送業での労働災害防止のために行う対策の知識が必要なケース。
    • 工場の警備業務で、その工場に勤務する従業員等より警備員の行動範囲は広く、一時対応する機器も多いが、それらについて詳細にわたり、従業員と同様に説明を受ける機会が乏しいケース。
  7. 酷暑や寒冷など天気や気候に関わらず屋外での作業に従事しなければならない作業環境もあること。

以上のような特殊な条件、作業内容等も考慮の上、有効な安全・衛生管理、心身の健康管理を進める必要がある。 ガイドラインでは、安全な警備業務を行うための主なポイントについて、業務別(施設警備、機械警備、雑踏警備、交通誘導警備、輸送警備、身辺警備)に掲載している。

新たに盛り込んだ内容

 ガイドラインでは、次のような内容を新たに盛り込んだ。

  • 安全衛生管理体制
    警備業における労働安全衛生法に基づいた安全衛生管理体制について、選任の必要性や役割について解説した。
  • 熱中症対策
    炎天下での作業もある警備員の熱中症対策として、作業環境管理、作業管理、健康管理、教育、救急処置について解説した。
  • 災害事例
    近年の死亡災害および休業災害についてイラストで紹介した(図1)。

図1 災害事例

図1 災害事例

危険予知活動とリスクアセスメント

警備業では派遣先で設備面や管理面での対策が十分になされていない場所も多いことから、日ごろから危険感受性を高めるための訓練(危険予知訓練=KYT)を行い、事故を未然に防ぐことができるよう、その進め方についてイラストシートもあわせて掲載した。

さらに、リスクアセスメントの実施方法を演習問題とともに掲載した。(図2)

図2 リスクアセスメントのイラストシート

図2 リスクアセスメントのイラストシート