掲載日:2007.09.26
フォークリフトのトランスミッション及びリフトシリンダー等の分解修理を行う場合、 フォークリフト本体からマスト(mast)を取り外す必要がある。
取り外したマストの一時保管は天井クレーン(overhead travelling crane)を使用して マストを倒し、横置きにする。
マストを倒し横置きにして一時保管する場合は、始めにマストのレール内を自由に 動くバックレスト及びフォークと一体になったフィンガーバ(finger bar or carriage plate )をマストから外す。(図-1)
次にマストを天井クレーンで保持し、クレーンを横行させながら下げる複合操作に よりマストを倒す。
この時、作業者がクレーンで保持したマストに手を添えざるを得ない場合もあり 危険度が高く、熟練を要するクレーン作業であった。(図-2)
また、マストを横置きすると広い保管スペースが必要となり作業場を有効に 使ううえの障害にもなっていた。(図-3)
マストを安全にかつ効率良く保管することを目的にフォークリフトマスト縦置き ブラケット考案した。
考案したフォークリフトマスト縦置きブラケットは2個の部品で構成されている。(図-4)
作業手順は下記の通りである。
マスト縦置きブラケットを使用することにより複合操作の必要がない簡単なクレーン 操作でこの作業が出来るようになり作業の安全性が高まった。
また、フィンガーバーをマストから外す工程が省略でき 作業時間の短縮も可能となった。
さらに、縦置きにすることにより狭い面積で一時保管が出来るようになり、作業場の 有効活用にも寄与した。