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オズワルドクルズ財団(FIOCRUZ)の概要


(資料出所:国際安全衛生センター海外調査)



1.組織概要

  • 厚生省の国立研究所(ブラジルは連邦制で、厚生省は連邦政府に属する)で、予算の基本的な部分は厚生省の予算である。

  • 1988年までは労働衛生は労働省の担当であったが、1988年の憲法改正で厚生省も労働衛生を担当するようになり、厚生省管轄のヒューマンエコロジーと労働衛生センターがFIOCRUZに設立された。

  • 4つのキャンパス(サルバドール、レシフェ、ベロオリゾンテ、マナウス)と、11の研究室がある。スタッフは4000人でその大部分が研究員である。


2.活動内容

1. 労働衛生と公衆衛生の研究

2. 人材育成(研究者、政府役人、公社の職員が主な対象)

3. 政府等(法務局、組合)の補佐

人材育成事業の具体例
  • 労働者の健康を対象としたコース:1986年から400人が受講(うちマスターコース、ドクターコース併せて50人)

  • 工場向けの人材育成内容の例:リスクマネジメントの手法等(機械の使用方法等実技の講座はない)

  • 役人向けの人材育成内容の例:政策のつくり方等


3.近年の重点事項

1.災害の分析

リスクマネジメントや集団的な保護政策を主とする労働災害防止政策の確立。

2.インフォーマル労働者対策

インフォーマル労働者とは労働手帳による労働契約をしていない労働者を指すが、手帳を保持していないと保険や福祉サービスを受けられない。7500万人の労働人口のうち約50%がインフォーマル労働者と推定され、特に建設業界に多い。FIOCRUZでは、現状にあった労働保険と公共政策への変更を模索している。

3.中小企業対策

規模別にみると、中小企業に所属する労働者数が最も多く、保護措置に投資できない中小企業の労働者の労働安全衛生対策を問題視している。


4.所在地

  • 現地呼称:Fundacao Oswaldo Cruz (FIOCRUZ)
  • 英語呼称:Oswaldo Cruz Foundation (FIOCRUZ)
  • 住所:Rua Leopoldo, Bulhoes,1480,Manguinhos,21041-210,Rio de Janeiro
  • Tel:55-21-270-3219
  • Fax:55-21-280-8194
  • URL:http://www.fiocruz.br