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化学工場を対象とした統合リスク管理システム

目的

化学工場における火災、爆発、化学物質の漏出には、災害の原因が多種多様な複雑なものであり、天候をはじめとする数多くの要因が複雑に絡み合っていることから、災害の種類を予測することが困難であるという特性がある。化学工場における災害は連鎖的災害をもたらし、人的傷害や財産に対する損害ばかりでなく、経済的に甚大な悪影響を及ぼす結果となることがある。

したがって、火災、爆発、有害物質取扱設備からの化学物質の漏出などの重大な産業災害の防止を目的に、統合リスク管理システム(IRMS)が設定されている。

内容

蔚山、イェンチェン、オンサン、デーサンの各地区の石油化学コンビナートとインチョン地区の工場を対象に、1998年から2001年までの4年間で統合リスク管理システムの基本的枠組みが確立されることになる。
 
・  1998年から最新技術を利用して設置中のIRMSの下で、2001年までにリスクマップが完成するが、このリスクマップでは、有害物質取扱施設に対する数量的リスク評価の結果を、有害物質取扱施設DB、分散モジュール、信頼性DB、地理情報システムなどを含めた全機能と統合することにより、予想被災地区やリスクの度合が数値で示される。
 
・  現在、蔚山、イェンチェン、オンサン、デーサン、インチョンの石油化学工場を対象としたKOSHA電子マップが作成されており、このマップには、有害物質取扱施設に隣接する人口密集地区などの情報が入力されるとともに、被災の結果、予想被災地区や損害の度合が表示されることになる。


1998年の達成事項

システム 実績 内容
・ 有害物質取扱施設管理
  システム
700ヵ所 地区別と工場別に有害物質取扱施設に関するデータベースを作成した。

・ 地理情報システム

60ヵ所 単位工場の詳細マップを含む地理情報システムを設置した。
・ 災害情報システム 750ヵ所 国内外の主要な産業災害事例に関するデータベースを作成した。
・ 信頼性システム 3,000ヵ所 施設の信頼性に関するデータベースを作成した。