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代替的な予防策と自主的な法令遵守

資料出所:「Occupational Safety and Health Laws in the United states, Mexico and Canada」
(仮訳 国際安全衛生センター)

1978年、メキシコ社会保障協会と労働社会保障省は、リスク軽減プログラムを策定し、さらに1985年にそれが拡大された。プログラムは、以下の4つの課題への取り組みを前面に押し出している。

  1. 直接のリスク軽減

  2. 研修の改善

  3. 国民の安全衛生意識啓蒙のためのキャンペーン

  4. 政府、労働組合、事業者団体間の調整

小規模企業には、潜在的危険要因と基本的予防策のための情報キットが配布される。中規模企業には、各分野の専門家チームが2日間の現場訪問を行い、予防対策を勧告する。訪問は年間約11,000件実施されている。大規模企業に対しては、危険の程度に応じて予防工学的な監査が行われる。労働社会保障省は、大企業に対して、法律で定められた安全衛生プログラムの実行を促進している。監査を活用して、参加企業に合わせた個別プログラムが設計される。プログラムへの参加は任意である。最近の改革で、自主的な遵守を促すことが重視されている。自主的な遵守のための取り組みは、最近の改革での罰則強化と対になっている。自主的な遵守のための取り組みでは、事業者は労働社会保障省に助言的監督を求めることができ、そのなかで「助言とオリエンテーション」といわれるプログラムが実行される。この助言的監督では罰則は科せられず、事業者の安全衛生管理の改善支援が目的となっている。