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国際安全衛生センタートップ国別情報(目次) > フィリピン「労働安全衛生基準」に関する手引書
「労働安全衛生基準」に関する手引書(改正)

(資料出所:Department of Labor and Employment発行
「PRIMER on the Occupational Safety and Health Standards」)

(仮訳 国際安全衛生センター)


規則1060
事業場の施設

一般規定:

  1. 事業場の施設(premises of establishments)には、特に夜間の安全性を高めるため、敷地内に適切に置かれた標準的な色および寸法の必要とされる危険標識および安全指示を備え付けなくてはなりません。身体的障害をもつ労動者は指定職場への立入を制限され、事業場内での安全かつ完全な移動用の便宜を提供されなければなりません。(表11を参照)。

  2. 建物、裏庭、機械、設備が清潔に保たれ、定期的に廃棄物の処分がなされ、資材の加工、運用、貯蔵および整理がきちんと行なわれ、管理を良好に保つようにしなければなりません。

  3. 個人的施設:フィリピン「労働規程(Labor Code)」の第III巻第III編第1章第132条に従い、男性・女性の労働者別の、充分な休憩室および洗面所:女性労働者用の充分な更衣室と、男性用ロッカールームが、提供されるものとします。一定数の労働者のための休憩事業場の数は、保健省(Department of Health)の要求に従わなければなりません。

建物およびその管理で求められることは?

  1. 常設・仮設に関わらず、すべての建物はその倒壊を防ぐよう、構造的に安全かつ堅固であるものとしなければなりません。
  2. 正常な気象状態や正常の負荷に加え、屋根は台風および強風に耐えることができ、必要ならば吊下負荷(suspended loads)に耐える程度の強度を持つようにしなければなりません。
  3. 基礎と床は、設計段階で意図された負荷を安全に支えられる程度の強度を有し、いかなる場合においても過負荷とならないようにしなければなりません。
  4. 提案された建物の新築・改築または実際の修繕の計画は、検討・認可のため建築係官(Building Official)に提出しなければなりません。

作業室における空間要求とは?

作業室の床から天井までの最低限の高さは、2.7メートル(8フィート10インチ)としなければなりません。しかし、その作業室に空調設備がある場合は2.4メートル(7フィート10インチ)でもよいとされます。通常の作業または修理ができるよう、機械と設備の間に充分な空間があるようにしなくてはなりません。機械と設備の間の通路は60cm(24インチ)以上とします。1人当たりの必要空間は11.5m3です。


事業場内でとられるべき安全措置は?

  1. 歩行用通路の障害物は取り除かれなければなりません。
  2. 床、階段および踊り場は滑りやすくないものにします。必要な場合は表面を滑らない材質としなければなりません。
  3. 梯子の開口部ならびに階段の開口部は、開口部がむき出しになっている部分を全て常設の手すりおよびつま先板によって覆います。但し、階段への入口は除きます。
  4. マンホールのフロア開口部は、ちょうつがいが不要なほどの強度のあるマンホール・カバーで保護します。
  5. 固定の機械、設備または壁があるために人が偶発的に落下する可能性のない床の開口部には、隙間が幅2.5cm以上とならないカバーを置いて保護します。
  6. 床、階段、窓、梯子、頭上歩道、通路、プラットフォームの建設は、「OSH基準」に従わなければなりません。