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国際安全衛生センタートップ国別情報(目次) > フィリピン「労働安全衛生基準」に関する手引書
「労働安全衛生基準」に関する手引書(改正)

(資料出所:Department of Labor and Employment発行
「PRIMER on the Occupational Safety and Health Standards」)

(仮訳 国際安全衛生センター)


規則1090
危険有害物

  1. 危険有害物(hazardous materials)とは?

危険有害物とは、毒物、火災、爆発または健康に影響を及ぼすことが知られている、固体、液体または気体の物質を意味します。


  1. 危険を取り除くために従うべき規則は?

  1. 実際に可能ならば危険有害物は無害な物質で代用するか、労働者の危険への暴露を減らすように工程を改めるようにしなければなりません。
  2. 汚染物質の濃度が安全上限内となるよう、新鮮な空気を継続的に供給する全体的な換気によって工程を管理します。
  3. 労働者には個人保護衣類および保護具を支給し、使用させなければなりません。
  4. すべての危険有害物質の入った容器には、有害区分を示す適切なラベルを貼り、適切な取扱手順に従わなければなりません。
  5. 作業室の大気は、必要な間隔、但し年1回以上定期的に検査しなければなりません。
  6. 換気・排気設備を定期的に点検・検査しなければなりません。
  7. すべての床または部屋に粉じんが溜まらないようにしなければなりません。
  8. 毒物および刺激物を取扱う場合または製造もしくは使用する場合は、床、壁、建物表面、作業台、机および設備を毎日、完全に清掃しなければなりません。
  9. 危険有害物を製造、取扱いまたは使用する全ての職場において、適切な警告装置を設置しなければなりません。
  10. 刺激物または乾燥した毒性物質の漏出は、取ることが可能な最善の技術的・科学的手段を用いて、できるだけ速く除去しなければなりません。
  11. 全ての労働者に対し、各自の作業に関する健康への影響について十分な通知をしなくてはなりません。
  12. 作業室における食品、飲料、タバコの持込み、準備および消費は禁止されなければなりません。

  1. 鉛または鉛化合物を取扱う労働者に対して要求される事項は?

  1. 鉛物質の在庫は作業室外の専用貯蔵室に保管しなければなりません。
  2. 大気中の鉛の許容限界値(TLV)を維持または制御するため、適切に設計された排気システムを採用しなければなりません。
  3. つなぎ服、頭部カバー、ゴーグル、グローブ、エプロン、マスクといった適切な保護具および保護衣類を使用しなければならないものとします。
  4. 鉛が使用される作業室では喫煙、衣服などの手入れおよび食事が禁止されます。
  5. 鉛に暴露する労働者は6カ月ごとに健康診断を受けるものとします。なお、汚染の危険性がより高い場合は、3カ月ごとに実施します。