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5年を経たフィリピンのゼロ災活動

資料出所:Occupational Safety and Health Center(OSHC)発行
「Phil-OSH NEWSLETTER」No.3 Series of 2000

(訳 国際安全衛生センター)



ゼロ災害プログラム(ZAP:The Zero Accident Program)は2000年に労働者のための活動として5年の歴史を経た。ZAPは現在も強力に推進されている。それはフィリピン全土における安全で衛生的な職場のビジョンを追求し続けている。


トレーナー訓練

2000年6月19-23日に民間部門から選抜されたDOLE地域事務所からの23人の参加者が、第3回ZAPトレーナー訓練課程を修了した。これで2000年12月までに82人の公認トレーナーが誕生し、OSHCが実施する地域ZAP訓練プログラムを実施できることになった。

地域ZAP訓練

2000年には12の訓練プログラムが実施され、6地域で270社の企業から330人が参加した。地域1、2、4、8およびCAR、NCRでは、2000年5月から12月までに、1日課程が5回、2日課程が2回、3日課程が5回実施された。

NCRでは最高の94社の122人が参加した。2000年10月25日に行われたZAPトレーナー会議中のトレーナーの協議に基づいて、2001年にはビサヤス、モンダナオでZAP訓練課程が実施される。

ZAP訓練プログラムの参加者には、会社の看護師、安全管理者、監督者、マネジャー、フィールド・エンジニアなどがいる。クラフトフーズ、DMコンサンジ、マニラウォーター、ヤザキ・トレス、富士通テン、アムコール・アナム・フィリピナス、ラグナ・エレクトロニクス、コカコーラ・ボトラーズ・フィリピン、ベングエット・コーポレーション、ムーグ・コントロールス、テキサス・インストラメンツなどの企業がZAP訓練プログラムをサポートしている。OSHC-ZAP事務局も中小企業からの参加者のプログラム出席を奨励し、その安全衛生プログラムの強化を支援している。

ネットワーキング/ZAPメンバーシップ

DOLEは最近、ZAPを含む主要プログラムについて、フィリピン経営者連盟(ECOP)と覚書を締結した。その後、OSHCと国際建築木工労働者連盟(IFBWW)は、建築・木工分野での労働者の安全衛生向上のために覚書に調印した。

現在、メンバーはZAPに関する印刷物、ラジオ放送、広告などを通じて継続的に安全衛生情報をOSHCより受け取っている。2000年には1500人のメンバーがZAP訓練プログラムに名前を連ねている。

ZAPを支援するuZAPang OSH

職場における安全衛生に関する着想、意見、経験を交流する場を提供しているのがuZAPang OSHである。OSHCは2000年に2回のuZAPang OSHを開催し、参加者は職場における女性に対する暴力などについて討議し、OSHに対するすべての人々の関心を深めた。

別のトピックである「OSHとメディア」では、メディアの第一線で働く人々がOSHに関する関心について話し合った。

カルスガンでのガワド・カリグタサン(GKK:Gawad Kaligtasan at Kalusugom)

GKKはOSHC-ZAPプログラムから援助パッケージを受けている優秀な参加者による年次コンテストである。GKKを勝ち取ったチャンピオンには企業や個人が含まれている。DOLE、DOH、OSHC職員によるきびしい審査によって勝者が決定される。

ZAPの下部活動として、勝利企業はOSHCが提供する訓練プログラムで支援を受けることができる。基礎労働安全衛生訓練課程、建設安全、作業環境測定などの課程が含まれている。GKKの勝者たちは騒音、粉じん、照明などの作業環境測定を無料で受けるなどのZAPテクニカル恩典を受けることができる。

ボランタリー保護プログラム(VPP:Voluntary Protection Program)

ZAP協力活動の一つとして、VPPは効果的なOSHプログラムの実施を促進している。2000年にZAPはテキサス・インストラメンツ、サンミゲル・ブリュワリー、CEPAパグビラオ電力、シェル・タバンガオ、サンミゲル・ヤマムラの5企業に指導を行った。この指導の際にZAPトレーナーは、VPPのコンセプト、目的、利益について説明した。この活動を通じて、これらの企業はVPPを通じてOSHの実施にすぐれた成果を達成する戦略を理解した。

複数セクターのサポート

ZAPはそれを最も必要とするところに活動の手を伸ばすことを続け、職場でのゼロ災害を実現するための先導役を務めている。ゼロ災害とはコストを引き下げ、最終的には生産性を高める活動である。このプログラムは各セクターの関心、協力、支持によって目標を達成することができる。

職場でのゼロ災害に前進し、ゼロ災害プログラムに参加しよう。

ZAP訓練プログラムについては、OSHC-ZAP事務局(928-6755,924-2411)にお問い合わせ下さい。



JICOSH 注) フィリピンのゼロ災活動についてはこちらもご参照ください。(OSHCのサイトへのリンク)