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タイの労働安全衛生マネジメントシステムについて

TIS (Thai Industrial Standard)18001

(資料出所:国際安全衛生センター海外調査より)


 TIS 18001は1968年工業製品規格法に基づき、1999年に工業省(MOI)の告示として出された規格(Specification)である。この規格を満たさなくてもペナルティはなく、非強制的なものである。
 また、現在のところこれについての運用基準は示されておらず、JISHA基準のような民間の自主的基準も存在しない。

 TIS18001を作成した目的は、a)タイの安全衛生水準の向上 b)貿易上の必要性 c) ISO規格ができた時の準備などである。

 TIS18001を満たすための要件を詳しく述べたTIS18004を作成すべく検討中である。

 通常の規格の認証は、MOIの一部である工業規格院(TISI)が行っている。しかし、認証にかかる時間と人件費等の関係で、環境規格などに係るマネジメントシステムの認証については、1998年末に設立した政府関係団体 (Management System Certification Institute)で行っている。

 (財)日本適合性認定協会(JAB)のような認定機関(認証機関を認定)としては、NAC (National Accreditation Council)があり、これはTISIの内部組織になる。

 現在のところ、TIS18001の認証を受けた会社はないが、80社程度が近く認証を受ける見込みであるが、この認証を受けても、政府との契約上有利になる、あるいは、労働基準監督の適用の除外等のメリットはない。

 TIS18001の作成に当たっては、TISIが主体となり、労働社会福祉省労働保護福祉局(DLPW)や労働安全衛生促進協会(SHWPAT)、工業省産業労働部を含む各関係組織の局長クラスをメンバーとする委員会及び課長クラスで構成するワークショップを設置し、そこで検討を行って規格化した。今後もマネジメントシステムについて問題が生じた場合、その都度、委員会を開いて対処していく方針である。