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国際安全衛生センタートップ国別情報(目次) > イギリス 食品・飲料の包装・容器:誰が苦情を言っているのか、誰が苦情を言うべきなのか

食品・飲料の包装・容器:
誰が苦情を言っているのか、誰が苦情を言うべきなのか

Food and drink packaging: who is complaining and who should be complaining

Belinda Winder, Keith Ridgway, Amy Nelson and James Baldwin

資料出所:Elsevier Science発行「APPLIED ERGONOMICS」 Vol 33, No 5, September 2002, p.433-438

(抄訳  国際安全衛生センター)


要約

 この論文は、英国の4つのスーパーマーケットの買物客に対するアンケート調査を報告するものである。食品・飲料の包装・容器に関する消費者の苦情の要因を特定するために回帰分析を行った。これに関しては、その人の神経症的性格(neuroticism)と過去3年間に包装・容器に起因する事故のために病院で手当を受けたことの有無とは、有意な相関があった。

 食品・飲料の包装・容器を開くときに事故又は負傷に最も遭いやすいのはどのような人かということに関しては、利き手(即ち、左利きはより事故に遭いやすい)、及び意思決定における自己抑制力の低さと有意な相関があった。

 食品・飲料の包装・容器を開くときに最も重大な事故及び負傷に遭うのはどのような人かということに関しては、意思決定における社会的抵抗(social resistance;即ち、他人の助けを頼むことに対する抵抗感の強さ)が、重大な事故に遭いやすいことと関係していた。

 これらの得られた知見は、包装・容器の開けやすさを考える際に、個人的要因(性格と特性)を考慮しなければならないことを示している。またこの調査の結果から、メーカーは新しい包装・容器について、左利きの人に特有の問題がないかを試験しておくべきであること、特に左利きの人のための開梱用ツールが手に入るようにしておくこと、開くか、あるいは自分が怪我をするまで容器と格闘する人もいることを考え、メーカーは包装・容器について「最悪のシナリオ」を常に考えておくべきであることがわかる。

キーワード:Packaging(包装・容器)、Consumer complaints(消費者の苦情)、Packaging Accidents(包装・容器による事故)



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