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アイルランド及び北アイルランドとのパートナーシップの樹立
OSHA VPPのEUモデルを開発予定

(資料出所:OSHA Trade News Release July 13, 2004 )
(仮訳:国際安全衛生センター)

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 アイルランド及び北アイルランドの安全衛生当局は、先月、労働安全衛生庁(OSHA)との会合を開き、自国政府に代わって自主的保護プログラム(Voluntary Protection Program: VPP)のパイロットモデルを開発すると発表した。6月18日、R・デイヴィス・レインOSHA副長官(Assistant Secretary for OSHA, R. Davis Layne)が、OSHAを代表してアイルランドでのセレモニーに出席した。

 アイルランドのダブリン市にある安全衛生委員会(Health and Safety Authority)及び北アイルランド安全衛生庁(Health and Safety Executive in Ireland: HSENI)は、OSHAの非常に成功しているVPPにならった南北アイルランド共同イニシアティブに着手する。この共同イニシアティブは、昨年ギリシアのレムノス島で行われた第3回米国・EU労働安全衛生共同会議の成果のひとつである。共同イニシアティブは、いずれもその本社が米国でのVPPに参加している8企業から構成されるパイロットプログラムで開始されることになっている。

 ジョン・ヘンショーOSHA長官(OSHA Administrator John Henshaw)は、「アイルランド及び北アイルランドが、安全衛生認定プログラムを開始したいと思っていることを喜ばしく思う」と述べた。さらに、「OSHAのVPPは、優れた安全へと導くロードマップであり、アイルランドのリーダー達が労働安全衛生の強化の方法としてVPPをモデルとした認定プログラムを開発しようとしていることに、われわれは期待している。OSHAは、同開発計画が成功するよう、手を差し伸べる用意がある」とも語った。

 3月22日〜30日の間、アイルランド及び北アイルランドの代表団がワシントンを訪問し、VPPに関する視察を行った。その間、団員達は、ヘンショー長官と会見し、VPPの実地調査に立会い、VPPの実施企業を訪問し、VPP参加者協会(Voluntary Protection Programs Participants' Association: VPPPA)の幹部と会合を持った。

 フランク・カニーンHAS会長(Frank Cunneen, HAS Chairman)は、アイルランドでのVPPのパイロットプログラムに選ばれた企業群は、「その他の多くの企業がめざす水準のモデル的役割を果たし、職場と広範なコミュニティに便益をもたらすことになるだろう」と述べた。ライアム・マクブリンHSENI会長(Liam McBrin, HSENI Chairman)は、それに同調し「企業社会における安全衛生管理の優れた功績と、他に次々に受け継がれる可能性のある優良事例を評価・認定することは、アイルランドの安全衛生水準を高めるための重要なステップとなる」と述べた。

 自主的保護プログラム(VPP)は、職場を基盤とした効果的な安全衛生を推進し、包括的な安全衛生管理システムを実施している職場どうしの協力関係を可能にするものである。VPPは、模範的な労働安全衛生を達成している事業者及び労働者の顕著な努力に対するOSHAの公的認定プログラムである。

 OSHAの役割は、基準(スタンダード)の策定と監督指導の実施、訓練・アウトリーチ・教育の提供、パートナーシップの樹立、そして労働安全衛生の継続的改善を奨励することにより、全米の労働者の安全衛生を確保することである。さらなる情報は、www.osha.gov を参照のこと。