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記事安全衛生マネージメントシステム(OSHMS)の
国際規格の制定は避けられないと安全専門家は予測する

資料出所:Occupational Safety & Health Reporter(BNA)6-15-06
(仮訳 国際安全衛生センター)

掲載日:2007.05.11

安全衛生マネジメントシステム規格(OSHMS)の今後の動向に関する一般的な見方を、ある専門家からの聴取として記事にしたものである。アメリカにおけるOSHMSの全般的な状況が述べられている。

この記事で触れられている米国規格協会(American National Standards Institute: ANSI)制定の安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)規格ANSI/ASSE Z10-2005は、当センター図書室に保管している。

国際的な安全衛生マネージメントシステム規格は、完成するのがいつかは分からないが、制定は避けられないと安全専門家が6月12日に語った。

フロリダ州ウエストパームビーチ市のレンジャー建設会社のゲーリー・ロペス(C. Gary Lopez)氏は、ここ数年、政治的な理由で遅れているようだが、結局はISO(国際標準化機構)が成果到達主義の安全衛生規格を完成させるだろうと予測している。

安全衛生マネージメントシステムは、最初ISO14000 環境マネジメントシステムの一部分として取り上げられたとロペス氏は語る。

この間、英国規格協会はOSHSAS18001(32 OSHR 100, 1/31/02 )を、そしてILOはOSHMSガイドラインを発行した。

ANSI は、2005年に、OSHMS に関する Z10 を認定した。(35OSHR 712,8/4/05)

ISO は、110ヵ国が対象であるが、一方、ANSI はアメリカ国内でのみ認定された規格である。

自主規格の価値

法令は法の力によるものであり、自主規格は“企業が受け入れる力”を持つものであるとロペス氏は話す。自主規格は“配慮の規格であり”つまり、受容できないリスクとは何か、そしてそのようなリスクに対してどんな対策を取ることができるのかに関し、同業者あるいは類似の組織のコンセンサス(合意)を創設するものである。

ロペス氏は、仕様を定める規格からマネジメントシステムのリスクに基づくアプローチに関する規格−で彼がパラダイムシフトと呼ぶものへの道筋を示し、これは今後発展するものであろうと語った。

仕様を示す規格は、特定のハザードに焦点を当て、そして正確な仕様とコンプライアンス(順守)を達成する手段を与えるものである。

システム規格は、成果到達主義である。:これは必要なマネージメントを推奨するか、コンプライアンスをどのように達成するかについては企業に任されているとロペス氏は言う。

ANSI Z10標準は成果到達主義をベースとしたもので、アメリカ人向けに作成されており、普及するにはしばらくの期間を要すると見られる。彼の予測によると、ANSI Z10は、米国の企業にとって評判が高まってきているが、国際的な情勢を見ると国際標準が優位を占め続けるであろうとのことである。