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業務外の事故から労働者を守ろう
職場外の事故でも作業効率に大きな影響

資料出所:NSC発行「SafetyFocus」2000年5,6月号
(訳 国際安全衛生センター)

 業務外の安全衛生とは、労働者やその家族が職場で働いている時以外の安全を中心とした、企業の安全衛生プログラムの構成要素の一つである。業務外安全プログラムの目的は、労働者に職場にいる時と同様な正しい安全慣行を、職場外でも守らせることにある。
 
 業務外で人が負傷し、病気になるには多くの原因がある。事故は家庭内、庭先、道路上、公共の場所、あるいはレクリエーションの際にも発生する。業務外の負傷や病気は職場で起きるものではないが、それでも労働時間に影響し、作業の効率も悪くなる。

 全米安全評議会(NSC)の推定によると、労働者の死亡事故10件のうち9件、重傷事故5件のうち3件が業務外で起きており、これらの死傷事故は国に年間1595億ドルの損失を与えている。このコストには入院費、医療費、死亡保険、賃金継続保険、保険填補のない費用などが含まれている。業務外の死傷事故は家族に経済的、精神的に大きな打撃を与えるが、使用者にも大きな損失を与えることがある。
 
 こうした事情は業務外の死傷事故、疾病の重大さを明らかにするのと同時に、事故を減らすためにさらに多くの努力が必要なことを訴えている。この問題を解決するには、効果的な業務外安全プログラムがぜひ必要である。

 業務上の安全衛生プログラムの場合と同様、企業の最高経営責任者、経営陣のサポート、承認、熱意が業務外安全プログラムの成功には欠かせない。

 負傷事故を引き起こす有力な原因には、交通事故、スポーツやレクリエーション、転落、中毒、火災、溺死などがある。

 もし企業に業務外の安全衛生プログラムがない場合には、今すぐにプログラムの立案に着手すべきである。NSCに連絡し、全国安全月間の運動に加わってプログラムを始動させてほしい。NSCのホームページ(www.nsc.org)にアクセスするか、担当者(マイク・テイラー、電話番号は(630)755-2304)に連絡すること。