(資料出所:ILO発行「Promotional Framework for Occupational Safety and Health」
International Labour Conference, 93rd Session, 2005, Report IV (1), Annex I, pages33-48)
社会保健省(Ministry of Social Affairs and Health)は2000年、各種事業者団体および労働者団体との議論を経て、「災害へのビジョン・ゼロ・アプローチ(Vision zero approach to accidents)」と名付けた労働災害防止のための行動方針を策定した。これをうけて作成されたのが、2001〜2005年の5か年プログラム「労働安全の優先(Prioritizing occupational safety)」である。この労働災害防止プログラムの目標は、労働災害の件数および重篤性を着実に低減させることであり、これによって人々の健康と身体機能の増進、職場の成果・生産性・質の改善、および国民の福祉の向上を図るのがねらいである。高水準の安全文化の導入、ならびに労働生活のすべての分野における「ビジョン・ゼロ」アプローチの推進が、このプログラムの考え方の基本になっている。実際、プログラムの目標を達成するには、職場における種々の効果的措置と、職場を支援するための集中的な国の行動の両方を通じて、労働安全を継続的に改善することが前提条件になる。