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NSC発行「Safety + Health」2001年1月号

ニュース 

 

経済のグローバル化で労働者のストレス増------ILO報告

国際労働機関(ILO)の新しい調査によると、経済のグローバル化は、職業上のストレスその他の精神衛生問題を引き起こす可能性があるらしい。「精神衛生と職場」と題した報告書は、フィンランド、ドイツ、ポーランド、イギリス、アメリカにおいて、この問題とその影響を分析した。

調査対象国全てに、ストレス、燃えつき症候群、うつ病の有病率と近年の労働市場の変化との間に、連関がみられた。例えばフィンランドでは、失業増、雇用不安、時間的圧力と、精神衛生障害、とくにうつ病の報告件数の急増とが、符号する。

そして、どこでも、とくにアメリカ、イギリスで、情報技術(IT)革命は、うつ病や職業性ストレスなど、慢性的な症状の増加をもたらしている。

精神衛生問題の社会経済的費用についての認識が高まるにつれ、この種の発病報告件数も増加している。現在、ILOは、成人人口の20%が、精神衛生問題を抱えていると推計している。