このページは国際安全衛生センターの2008/03/31以前のページです。
NSC発行「Safety + Health」2001年4月号

ニュース


えっ? どんな騒音も健康を害する


ニューヨーク州イサカ − コーネル大学の新しい調査によると、大部屋事務所での低水準の騒音すら、職場でのストレスを高め、やる気を減退させうることが判明した。応用心理学ジャーナル(Vol..85、No.5)に掲載されたこの調査は、並みの騒音のある大部屋事務所が、心臓疾患や筋骨格系障害に寄与しうると示唆している。
 調査員らは、女性事務員40名を、静かな事務所または低度の騒音のある事務所のいずれかに、無作為に配した。騒音のある事務所に配された女性群は、静かな事務所に配備された女性に比べ、ストレスホルモンが高い水準でみられ、解決不可能なパズルへの挑戦が40%少なく、作業場へのエルゴノミクス的調整は、半数みられただけであった。
 本調査を指導した、コーネル大学のゲーリー・エバンス教授(デザイン・環境分析)は、労働者が、騒音を無視して、本来の業務または活動に集中しようとすると、この無理な専心が、意思決定における柔軟性を乏しくしていると推測している。