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NSC発行「Safety + Health」2001年10月号

ニュース

職務の複雑性、騒音、血圧の関連が判明

 ワシントン − 仕事が複雑になればなるほど、労働者は騒音に悩まされるようになる。労働衛生心理学ジャーナル)(Journal of Occupational Health Psychology)(Vol.6 No.3)に掲載された新しい調査によると、高水準の騒音に曝された労働者のなかでも、複雑な仕事に従事している者は、単純な仕事に就いている者の二倍以上の血圧上昇を示した。
 高水準の騒音は、職場でもっともありふれた環境ストレッサー(ストレス刺激)との認識から、国立労働環境衛生研究所(National Institute of Occupational and Environmental Health)他の調査チームは、21の工場で働く1,507人を調査した。調査チームは、労働者の騒音暴露レベル、職務内容の複雑性、仕事への達成感と血圧を測定した。
 「血圧上昇の割合が最も多かったのは、高水準の騒音の下、複雑な仕事に従事した労働者群であった」と調査チームは記す。「高水準の騒音の下でも、単純作業の労働者群は、血圧上昇の割合は低かった」。
 意外な展開であるが、調査チームは、単純作業には、低い環境音や音楽が有効らしいと発見。ほどよいレベルの騒音は、「単純作業にありがちな退屈さや単調さといった低刺激を」相殺しているのであろうと推察している。