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はしごの安全はまず据え付けから

資料出所:National Safety Council (NSC)発行
「Safety + Health」2001年12月号 p64
(訳:国際安全衛生センター)


たいていの労働者は、はしごを使用する場合に特に注意が必要なことを知っている。だが、はしごを安全に使用するための第1歩が、正しい据え付け方にあるということは知っているだろうか。

はしごの据え付けは、その基部と支持物の垂直面との間の水平距離が、上下支持点間の長さの約4分の1になるようにするのが最適の位置である。12フィートの長さのはしごであれば、その基部は、はしごを立て掛けた物から3フィート(0.9m)離す。はしごを水平状態にして通路または足場として使用してはならない。単はしご、および延長はしごは、ほぼ垂直の状態で使用するよう設計されており、水平状態では使用できない。

はしごを、はしご側に開く扉の前に据え付けてはならない。ただし扉が施錠、閉鎖、または防護されている場合は除く。また、はしごを窓ガラスや窓枠に立て掛けてはならない。

このほか、はしごを安全に使用するためには以下のことが必要である。

  • はしごは、両脚が安定するように据え付ける。軟弱な地面には固い基礎を置き、はしごが沈まないようにする。
  • はしごの脚は水平な基礎の上に置き、動く物体の上には置かない。
  • 固定されていない箱や樽など、不安定な支持物にはしごを立て掛けてはならない。
  • 高所にはしごを立て掛ける場合、紐などで緊結する(上端部から基部まで)などして、滑らないようにする。
  • 足場への通路にする場合、はしごの基部と上端部の両方をしっかり固定する。
  • はしごの脚の上端部を、着床から3フィート(0.9m)以上伸ばす。
  • 損傷の可能性がある場合、はしごを電気配線の近く、または業務用配管(酸性物質、化学物質、スプリンクラー設備などの)に立て掛けて据え付けない。そうした場合には不導体のプラスチック製はしごを使用する。
  • はしごに乗るのは一度に1人だけとする。
  • はしごに過剰な負荷をかけない。