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NSC発行「Safety + Health」2001年12月号

ニュース

調査、夜勤に潜む健康障害を指摘

 国立ガン研究所ジャーナル(The Journal of the National Cancer Institute Vol. 93, No. 20)に発表された2つの調査によると、長期間、夜勤に就く女性は、乳ガンになる危険性が高い。
 一つの調査では、乳ガンを患う女性、患わない女性を調査した結果、女性は、3年以上夜勤を続けると、乳ガンのリスクは60%増加することが判明した。第2の調査は、30年以上夜勤を続けた看護師は、乳ガンのリスクが36%増したと報じた。2つの調査とも、夜間の明るい照明への暴露で、メラトニンが減少し、エストロゲンが増加するため、ガンのリスクが高まると指摘した。
 労働環境医学(Occupational and Environmental Medicine Vol. 58, No. 10)の調査によれば、夜勤は、労働者の心臓を損傷する。調査チームは、夜勤労働者には、「心室性期外収縮棘波群」と称する、いわば心臓病による死亡リスクが増加する状態が発生しやすいことを明らかにした。以前の調査でも、夜勤者は、心臓病の危険が高まるとしていた。