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NSC発行「Safety + Health」2003年8月号

ニュース

夜勤で、ガンのリスクが高まる可能性

 メリーランド州ベセズダ(Bethesda, MD)−先日刊行された調査によると、一月あたり最低3回の夜勤を15年間続けると、女性の大腸ガンのリスクが高まる可能性がある。
 調査結果は、太陽光とガンの相関関係、とりわけ、人工照明への暴露が増えた労働者について、示唆するものである。本調査では、光が体内のメラトニン(melatonin)の生産を変化させることが判明した。
 これまでの調査では、メラトニンは、制ガン性を有しているらしいことがわかっている。これらの調査では、女性のメラトニンの減少と、乳ガンのリスク増とを関連づけている。
 「先進諸国では、夜勤はごくありきたりになってきているからこそ、今後の調査では、光への暴露とその他のガンのリスクとの関係を評価し、男性のリスクも検討せねばならない」と、本調査は結論した。
 この調査では、10年間に及ぶ看護師健康調査に登録している78,586人の女性を追跡した。調査結果は、国立ガン研究所ジャーナル(Journal of National Cancer Institute, Vol.95、No.11)に掲載された。