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反復使用に起因する傷害を回避する
Avoid repetitive use injuries

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2005年8月号 p.3)
(仮訳 国際安全衛生センター)


コンピューターの使用は、全米数百万の労働者の毎日の生活の一部になっている。しかし、関節痛の予防や管理の観点から見れば、間違った姿勢でコンピューターに向かっている人もいる。ミズーリ州コロンビアにあるミズーリ大学のミズーリ関節炎リハビリ研究訓練センター(Missouri Arthritis Rehabilitation Research and Training Center)の研究者らは、痛みを和らげる手段として、反復作業を行う場合でも関節と靭帯を良好な状態に保つことができる方法をいくつか提示している。

  • 作業者の着座姿勢と作業姿勢をチェックする。背中に支えが当たっていて、頭はまっすぐになっている必要がある。腕は、肘が90度に曲がった状態でゆったりと体の脇に置かれている必要がある。また、体をねじらず、モニターに正面から向き合えるようになっている必要がある。足はフロアの上に平らに置くか、またはフットレストに置き、腕と手首は机の端には置かず、自由に動かせるようになっている必要がある。体はねじらず、自然な姿勢で座る。作業者には、体を回して作業対象に正面から向き合うよう指示する。
  • 作業者の姿勢が、椅子の端に座る「止まり木型」や頭を前に突き出して座る「亀型」、足を椅子に巻き付けて座る「タコ型」になっていないかチェックする。作業者の作業中に写真を撮り、不適切な姿勢を指摘する。
  • キーボードを使うときは、手首を上に「曲げない」。手首は水平ないしやや下向きの状態で作業する必要がある。
  • モニターは腕の届く範囲内にあり、目からは18〜28インチ離れている必要がある。目の高さはウィンドウのツールバーの位置にある必要がある。
  • 電話を頻繁に使用し、受話器を頭と肩で挟んだり、通話時に首をひねる作業者は、ヘッドセットの使用を検討するべきである。
  • 最も重要で最も頻繁に行う作業は、作業者の作業スペースの中、すなわち当人から手が届く範囲の体の前半面で行えるようになっている必要がある。
  • 筋肉と目の回復のために20〜30分おきに休憩を取る。作業者に対し、3〜4分ごとの小休止を許可する。このとき関節をすべて回し、すべての筋肉を伸ばしてリラックスさせ、20フィート先を10秒間見つめる動作を4〜5回繰り返して目の運動と視点の調整を促す。