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5分間の安全ミーティング:資材の取り扱い(ハンドリング)に関する問題
Five Minute Safety Meeting: Material handling problems

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2006年4月号 p.2-3)
(仮訳 国際安全衛生センター)


資材のマニュアル・ハンドリングに起因する傷害は、労働災害全体の25%を占めると推定されている。マニュアル・ハンドリングによる傷害は出荷部門や倉庫だけにとどまらず、あらゆる事業部門で発生しているが、これはそもそも資材の移動や取り扱い抜きにはどんな事業も成立しないためである。また、マニュアル・ハンドリングによる傷害は腰の損傷だけに限らず、下肢・足・腕・指・手・首でも発生している。傷害のコストを考えれば、適切に資材を取り扱うことがいっそう重要であることは明らかである。
  作業者が負う傷害としてよくあるのは、筋違え・捻挫、切り傷、骨折、および打撲傷である。こうした傷害は、不適切な持ち上げ方法、重過ぎる荷物の運搬、不適切な握り方や背・足の位置など、危険な状況や不安全な作業慣行を主な原因としている。
  資材の取り扱いによる労働災害のもうひとつの主な原因は、ずさんな職務設計に帰せられる。全米安全評議会(National Safety Council: NSC)では、現在の作業慣行を対象に以下の点について検討することを勧めている。

  • 作業を見直すことで、資材のマニュアル・ハンドリング作業をなくしたり、手を伸ばす・かがむ・体をねじるといった動作を最小限に抑えることはできないか。
  • 資材の取り扱いを助ける機械的な補助装置を労働者に提供することで、現在の作業をより安全なものにできないか。
  • 個人用保護衣やその他の個人用保護具を傷害の防止に役立てることはできないか。

  このほかにも検討すべきことはあるが、上記の点は全体的な評価の出発点として役立つ。また、誰にとってもメリットがあるのは、安全な資材の持ち上げ・取り扱い方法を守ることである。