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従業員の精神衛生を守るには
Help employees maintain mental health

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2006年7月号 p.2)
(仮訳 国際安全衛生センター)

掲載日2006.12.07

心の健康、メンタルヘルスは、職場では見過ごされがちな問題である。ストレスや心の病と向き合う従業員を手助けするために、監督者はさまざまな問題を特定する方法と支援の方法を知っておかなければならない。

バージニア州アレクサンドリアの全米メンタルヘルス協会(National Mental Health Association)によれば、メンタルヘルスにとって良好な作業環境を確立するために、事業者は以下に掲げるような措置を講じる必要があるという。

勉強する:心の病とストレス、およびこれらの悪影響について学ぶ。従業員の役に立ちそうな各種の利用可能なサービスについて知っておく。

コミュニケーションを活発にする:安全な環境作りに努め、従業員がストレスや仕事の重荷、その他の問題について話しやすいようにする。心の病は実際に存在し、治療可能であることを従業員に教える。

予防手段を講じる:予防プログラムや教育プログラムなどを通じ、心の健康の有益性に対して投資する。従業員が適切な治療を確実に受けられるようにする。

観察する:従業員が心の問題を抱えていることを示す徴候を見逃さない。こうした徴候として、仕事が遅い、納期に間に合わない、ひんぱんに病欠の連絡をしてくる、集中するのが困難、働き過ぎ、社内活動や同僚を避ける、忘れっぽくなったりイライラしたり怒りっぽくなる、などがある。

耳を傾ける:作業慣行の変更について従業員と話し合い、従業員が不安に思っていることをよく聞く。診断を下さない。怒ったような反応や防衛反応が返ってくることがあるので、あらかじめ心の準備をしておき、平静を保つ。従業員が個人的な問題を抱えている場合には、当該従業員を自社の従業員支援プログラムかメンタルヘルスの専門家に委ねる。

サポートする:心の病の問題を抱えている従業員に対し、治療のための休暇を与えて便宜を図る。フレックスタイム制や休職に関する方針について人事部と相談する。休職した従業員が問題なく復職できるようにすることも重要である。

準備する:もめごとには迅速かつ実際的に対処する。作業環境が敵意に満ちたものになるのを防ぐ。きちんと自分たちの言い分を聞いてもらえるということを従業員に納得させる。自殺のほのめかしは真剣に受け止める。

相談する:心の健康に関係するさまざまな状況への対処を容易にするため、従業員支援プログラムや人事部に相談する。