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5分間の安全ミーティング:寒冷環境で働く労働者を守る
Five Minute Safety Meeting: Protect workers in cold environments

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2006年3月号 p.2-3)
(仮訳 国際安全衛生センター)


労働安全衛生庁(OSHA)は、低温に関連した各種の健康障害の予防・対策のために、寒冷環境で働くときは必要な措置を講じるよう、事業者と労働者に呼びかけている。
  凍るような寒さや冷たい気温に長時間身体をさらすと、塹壕足炎(trench foot)、凍傷、低体温症などの重大な健康障害を生じる可能性がある。震えがとまらない、舌が回らない、動作がぎこちない、疲労を覚える、行動が支離滅裂である、などは危険な徴候である。こうした徴候がみられたら、緊急救助を求める必要がある。
  OSHAの「低温ストレスカード(Cold Stress Card)」には、多くの疾病および傷害に対する対処や予防のための手引き、アドバイスが記載されている。その中のいくつかを次に示す。

  • 危険な環境および職場の危険な状態を認識する。
  • 低温を原因とする疾病および傷害の徴候と症状を知り、労働者を救うためにすべきことを学ぶ。
  • 低温を原因とする疾病および傷害について労働者を教育する。
  • 状況の変化に応じて取り外しできるものを中に着るなど、低温、雨、風に適した衣服を着用するよう労働者に注意を促す。
  • 極端な寒冷環境で作業する労働者については、暖かく乾燥した待避所で短い休憩を頻繁に取ることができるようにする。
  • 一日のうちで一番暖かい時間に作業ができるようにスケジュールを組む。
  • バディシステム、つまりペアを組んで作業し、一方の労働者がもう一方の労働者の危険な徴候を認められるようにする。
  • 暖かく甘い飲料を飲み、カフェインやアルコール入り飲料は飲まない。
  • 高カロリーの暖かい食事を取る。

  薬を飲んでいる場合や体の調子が悪い場合、糖尿病・高血圧・循環器系疾患の持病がある場合には、労働者がさらされるリスクはさらに高くなることに注意する。
  OSHAの「低温ストレスカード」(英語またはスペイン語)は、www.osha.gov/pls/publications/pubindex.listからダウンロードするか、または(800)321-OSHAに電話すれば、無料で入手できる。