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労働者の安全に一定の役割を果たす制服
Uniforms may play a role in worker safety

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2006年3月号 p.3)
(仮訳 国際安全衛生センター)


バージニア州アーリントンの制服・繊維業協会(Uniform & Textile Service Association)によると、制服を着て仕事をする労働者の数は、毎年およそ120万人の割合で増加しているという。同協会によれば、現在制服を着ている労働者は3,300万人にのぼる。
  マサチューセッツ州ウィルミントンにあるユニファースト(UniFirst)社のロバート・イサクソン(Rovbert Isaacson)販売部長は、企業が制服採用に前向きになっている背景には、織物技術のめざましい進歩があるという。「今日の制服に使われている織物は、思いがけない電気やけどや、不注意でこぼしてしまった化学物質・酸から労働者を守るのに役立っています。また、職場で間もなく見られるようになる新しい織物の中には、有害な紫外線から労働者を保護するものや、危険で微細な病原菌に対するバリアの役割を果たすものもあります」、とイサクソン部長。
  こうした織物の登場に伴い、特に血液感染性の病原菌や有害な物質から労働者を保護するのに必要な個人用保護具の一部として、これらの織物の使用を指定した各種政府基準が作成されるようになっている。
  経営者も外見の統一には保安上・安全上の効果があるとして、労働者の制服着用に注目している。イサクソン部長はいう。「統一された外見、なかでも個別化を図りつつ外見を統一した場合、ある特定の職場の中で誰がその職場を持ち場としているか、誰がそうでないかを一目で見分けることができます。さらに、制服に手を加えて職務の具体的内容までわかるようにすれば、特定の作業区域に立ち入るべきではない人物、つまり当該作業区域に存在するハザードを認識する訓練を受けておらず、そうしたハザードに無頓着な人物を容易に特定することができます」
  労働安全衛生庁(OSHA)のさまざまな基準で定められているように、常に安全一般に配慮を怠らないためには、労働者の制服の洗浄方法についても注意することが大切である。「制服着用者がその作業内容によって潜在的有害性を持った物質にばく露する場合には、汚れた制服を家に持ち帰ることで、労働者本人だけでなく、その家族も危険にさらすことになるので、洗濯は自宅以外の場所で行う必要があります」、イサクソン部長はこう注意を促す。