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アスファルト屋根材の製造工程中の
アスファルトヒューム暴露

暴露低減に向けた現在の取り組み

(資料出所:NIOSH発行「Safety and Health Topics」 )
(訳 国際安全衛生センター)



1. 序論

本文書の第一の目的は、アスファルト屋根材の製造中にアスファルトおよびアスファルトヒュームに職業上暴露される危険性について工場責任者、安全衛生担当者、エンジニアの意識を高めることである。本文書は、産業界、労働組合、行政機関の協力によって作成された。オハイオ州シンシナティで開催された公開ミーティング(1996年7月22日−23日)において複数の団体が次のような一連の文書の作成に合意した。(1)アスファルト屋根材の製造中およびアスファルト屋根材の屋根ふき作業中におけるアスファルト暴露の程度を記述する文書、(2)暴露低減に向けた措置に関する情報を提供する文書。これらの団体には、全米屋根ふき工事業者連盟(NRCA)、アスファルト屋根材製造業者連盟(ARMA)、アスファルト協会(AI)、屋根職人・防水処理工・関連労働者連合組合、米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH)が含まれる。本文書は、アスファルト屋根材の製造中に労働者のアスファルトヒューム暴露を低減するうえで効果的とみられる作業慣行やその他の管理措置を示すものである。

NIOSHは2000年、アスファルトに関する1977年基準文書の刊行以降に入手可能になったアスファルトの健康被害データをレビューした[NIOSH 2000]。その結果、アスファルトの急性および慢性の影響が指摘された。詳しい内容を知りたい場合は、NIOSHのウェブサイト(www.cdc.gov/niosh)でこのレビューを入手されたい。

NIOSH、労働組合、産業界は協力してアスファルト暴露がもたらす健康リスクをいっそう詳しく特定、定量化しようと努力している。産業界、労働組合、行政機関、学界の各方面の代表者が2000年9月11日と12日にオハイオ州シンシナティで会議を開催し、アスファルト暴露に伴うあらゆる健康リスクを評価するためにどのような研究調査を実施すべきを明らかにした。この研究調査活動をはじめ、他のさまざまな協力活動により、労働者のアスファルトヒューム暴露低減に向けた事業場での効果的な措置が実施可能になるであろう。