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国からの委託事業であった 「国際安全衛生センター(JICOSH)」 別ウィンドウが開きます が2008年3月末をもって廃止されました。 永らくのご利用ありがとうございました。 同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの国別分野別情報にリンクして取り込んでおります。

 

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各国情報・国際関係

イギリス保健・臨床先端研究所(NICE)が発行の職場における健康増進のための身体活動に関するガイダンス

2008年6月30日

HSE what’s new Wednesday‚ May 28th‚ 2008 別ウィンドウが開きます

イギリス保健・臨床先端研究所 (NICE– National Institute for Health and Clinical Excellence)は2008年5月28日に、 労働者の身体活動に係る事業者のためのガイダンスを刊行したので、その概要を紹介する。

労働年齢の人々は健康に役立つような運動 (身体活動–physical activity)を十分に行っておらず、これは病気欠勤や生産性の低下を招く要因となる。 イギリスにおける労働者の運動不足は、毎年推定82億ポンドの損失をもたらしている。 これには運動不足が招く疾病の治療費など直接的なコストと、病気欠勤がもたらす非直接的な損失とがある。

身体活動は肉体的や精神的に良いだけでなく、健康促進には不可欠であり、 冠状動脈性心臓病、糖尿病や、一部のがんの予防や治療に役立つ。 糖尿病を引き起こす一つの原因は極度の運動不足である。 このような状況下では毎年更に25億ポンドのコストの発生が見込まれる。

職場の身体活動の促進は、非常に多くの人口の運動レベルを引き上げるきっかけとなり、 病気欠勤の減少にも貢献する。職場の身体活動のガイダンスは、 従業員の健康の促進に対して責任がある全ての事業者を対象にしている。 人事担当、あるいは労働衛生に関わるスタッフも特別に含まれる。 ガイダンスは従業員や、その代表にとっても興味深い内容となっている。

事業者に対する勧告には以下が示されている。

  • 従業員が出来る限り身体を動かすように促進、支持する計画や政策を組織全体で展開し、 計画に基づいたプログラムの導入とモニタリングを行って、健康促進計画をより幅の広いものとする。
  • 職場への往き帰りの交通手段を、徒歩、自転車など身体を動かすものに変えることを推奨する。
  • 勤務のある日は運動を心がけるよう従業員を支援する。 例えば、徒歩や、自転車通勤のルートの提供や、階段の使用を促すサインを掲げるなど。 加えて、地域の戦略的パートナーシップ、労働組合、企業連盟など、身体活動レベルや、 労働衛生の向上において責任のある組織が、このガイダンスに従おうとする事業者をサポートすること。 事業者は地域リソースに関する情報や、そのリンクを提供される。

現在イギリスの約65%の男性と76%の女性が健康促進のために推奨されているレベルの運動 (毎日、中程度の運動を最低30分間、週5日以上続けること)を行っていない。 (中程度の運動とは時速5キロの早歩きに相当する。)

また、運動量が増加することにより得られる利点は、病気の予防や改善だけではない。 運動は精神面の強化にも役立つため、ストレス、うつ、 不安などの症状により発生する一千万日にもおよぶ欠勤の軽減も可能となり、その利益は膨大である。

イギリス保健・臨床先端研究所NICE–The National Institute for Health and Clinical Excellence–は、 独立した機関であって国民健康機関National Health Serviceにおいて用いられる、 健康増進および疾病の予防と疾病に関する国のガイダンスを作成することを任務としている。

これらのガイダンスのリストは、下記に掲載されている。

全ての働く人々に安全・健康を 〜Safe Work , Safe Life〜

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