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内燃機関に関する警告

(資料出所:オーストラリア安全評議会 (NSCA) 発行
「Australian Safety」 2001年3月号)

(訳 国際安全衛生センター)


WorkCoverニュウサウスウェールズは内燃機関を閉鎖的な空間で使用する際の警告を下記のとおり発表した。

井戸あるいはタンクを空にする為に可搬式ガソリンエンジンポンプを使用した作業員の死亡事故が数例発生している。作業員は、ポンプを井戸あるいはタンク内に持ち込んで使用した際に、ガソリンエンジンの排気ガスにより中毒を起こした。

死亡した作業員はこの様な作業の危険性を認識していなかったようだ。

この様な可搬式ポンプは広く普及しており、下記の条件で使用すれば安全である:

  • ポンプを使用する時はエンジンを閉鎖的空間の外に置く
  • 空間に排気ガスが流入しないようにエンジンを閉鎖的空間の風下に置く。

内燃機関は閉鎖的な空間あるいは換気のおこなわれてていない空間では決して使用してはいけない。相当量の一酸化炭素(非常に毒性の高いガス)が排出されるだけでなく、空間内の空気中の酸素を消費し尽くす。空気中の酸素量が激減すると、エンジンの排気ガスの一酸化炭素量が増加する。酸素不足によりエンジンが動かなくなった時には、空間内の空気は危険なほど毒性をもっており、急激に意識を失い死へとつながる。

空気中の一酸化炭素濃度が低くても、意識を失うこともある。仮に、井戸・タンク内に水があれば、意識を失った作業員は溺れてしまう。意識を失った人は、2〜3cmの水位でも溺れてしまう。

このような機器の使用者は、井戸、タンク、あるいは換気のおこなわれていない空間で内燃機関を決して作動させてはいけない。このようなポンプは換気のおこなわれていない空間の外側の、排気ガスが空間に流入しない位置にエンジンを置くことができれば使用してもよい。これにはポンプ駆動軸の延長部分の使用が必要となるかもしれない。

代わりに、換気のおこなわれていない空間で使用する電動ポンプの動力源として、可搬式エンジン発電機を閉鎖的空間から離れた位置に設置して使用することも可能である。