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オーストリア 1999年の労働災害の概要
資料出所:AUVA発行「SICHERHEITSMAGAZIN」2000年6月号
(訳 国際安全衛生センター)
「重要な数字」に規則性があるということは、非常にショッキングなことです。われわれ人間が普通に感じていることが、その規則性のために強い印象でわれわれに迫ってくるからです。建設現場で働いていれば、事業所や工場で働くよりもはるかに多くの事故が起こります。残念ながら1999年がそうだったように、事故の件数全体が増加している事実が示しているのは、危険な事故が再び増えている理由を、もう一度検討する必要があるということです。
おそらくその原因は、もっぱら、AUVA(オーストリア災害保険機関)のことを知る企業が増え、それらの企業が事故の申請を行っているためと思われます。


統計には傾向が反映されています。交通事故は労働災害の約10%に過ぎませんが、死亡者のうちの25%以上が交通事故で発生しています。あるいは、労働災害が増加すれば、交通事故の件数も増加するとも言えます。あるいは、特定の事故においては、死亡者数も前年度とほぼ同じ規模で増加していると言うこともできます。
労働災害件数が多いか少ないかという問題は、多くの場合、企業組織の質、労働環境が良好か否かということ、あるいは企業文化と関わりがあります。法律の文面通りというだけではなく、人道的・経済的信念から事故防止に気を配る企業経営陣は、たいていの場合、業界の中で自分達の企業がどの位置にあるかということを正確に把握しており、問題に関して詳しい状況を知っています。
1989年〜1999年の事故発生率
ここ10年で、全業種を通じて、明らかに事故件数を減らすことができました。ただし、たとえば衣料品製造業では1,000名の労働者につきわずか14件の労働災害しか起こらなかったのに対し、リサイクル業界では1,000名の労働者につき172名が負傷しています。
この記事のオリジナル本は国際安全衛生センターの図書館でご覧いただけます
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