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中国職業安全健康協会(COSHA)注)

Chinese society for Science and Technology of Labour Protection

資料出所:中国労働保護科学技術学会より入手した資料
(訳 国際安全衛生センター)

注)中国労働保護科学技術学会(CSSTLP)は、2004年2月1日より中国職業安全健康協会(COSHA)と名称が変更されました。

中国職業安全健康協会(COSHA)は、労働安全衛生に関する専門家の全国的な学会であり、中国科学技術協会(CAST)のメンバーグループでもある。1983年に発足した非政府、非営利の団体で、その目標は労働安全衛生の実現に携わる人々の結束を固め、意志の疎通と専門的な交流を高めることにある。

目的

COSHAの目的は、労働安全衛生の分野に携わるすべての専門家を結集し組織化することによって、経済建設に積極的に参画し専門的知識と知恵をフルに活用することにある。このことが安全・衛生の学問の発展と繁栄、その知識と技能の普及、そして国全体の労働安全・衛生のレベル向上につながるものである。本学会の活動を通じて、国家の公約である「人民の安全と健康」を実現する。

主要な活動

  1. 関連する学問上のセミナー、シンポジウム、会議の開催。会報である「中国安全科学」、ならびにその他関連出版物の編集と発行。

  2. 上級の研究者を組織して、安全規則の制定と技術標準の勧告に際して、政策や所見を提供することによって、科学的な評価と顧問活動を実行する。また、企業や労働者にサービスや技術的な支援を提供する。

  3. さまざまなメディアを通して、安全と衛生の思想を啓蒙・普及し、中国労働者の安全意識と安全の文化を向上する。インダストリアルハイジニスト、安全専門家、安全エンジニアなど労働者の健康保護に欠かせない専門家のために継続的な教育プロジェクトの策定を支援する。

  4. 専門家の意見をまとめて、研究成果の評価と表彰を検討する。安全と衛生に関する新しい技術と製品(機械や装置など)を広め、これら技術や製品の商品化を促進する。

  5. 専門家集団との密接な連携を保ち、彼らの要求を公にし法的利益を保護する。

  6. 中国の労働安全衛生の専門家を代表して、国際的な学会に参加し、学問の国際交流と協力を実行する。

国際機関との接触

1988年にCSSTLPは、アジア太平洋労働安全衛生機構 (APOSHO)への加盟が認められた。アジア太平洋地域の20を超す安全関係組織が加盟しており、CSSTLPと緊密な関連を保っている。APOSHOの年次会議に出席して、加盟組織との相互訪問、学問的な交流は頻繁に行われている。のみならずCSSTLPは、世界的に高名なドイツ安全エンジニア協会(VDSI)、英国労働安全衛生協会(IOSH)、米国産業衛生協会(AIHA)といった安全関連組織との交流を確立した。

枠組み

5年ごとに、CSSTLPの最高権限をもつ総会を開催するが、ここで役員会メンバーが選任される。役員会の中から選出される常任委員会は、役員会の執行機関である。事務局は、役員会とその常任委員会の執行組織とし、事務局長は事務局の長である。

それぞれの専門分野にしたがって、下図の13の委員会が設けられている。安全規則の科学、火災・爆発抑制、騒音・振動制御、身体の防護、産業粉じん抑制、産業有毒物抑制、労働衛生、電子機械の安全性、鉱山の安全と衛生、ウォータージェット技術、ボイラーと圧力容器の安全、検査・警報技術、ならびに安全エンジニアリングの教育である。

CSSTLPは、産業別に5つの分科会を設けている。すなわち航空産業、宇宙産業、地質探査産業、造船産業、石油・天然ガス産業である。中国石炭産業において組織されている労働保護科学技術協会も、学問的指導に関してはCSSTLPの指示を受ける。

事務局長と副事務局長の指揮下にある事務局は、独自のスタッフを擁し、いくつかのオフィスと部門を備えている。総務部、組織・連絡部、学術関係部、コンサルタント部、会報誌「中国の安全科学」編集部、出版部、科学普及・教育部、国際協力部、法務部、技術開発センター、それに緑十字(グリーンクロス)事業と貿易会社などである。

1995年までに、県単位分会18ヵ所、都市単位地方分会51ヵ所を設立した。CSSTLPは中国全土にわたり、多数の会員を擁している。