このページは国際安全衛生センターの2008/03/31以前のページです。
国際安全衛生センタートップ国別情報(目次) > EU 欧州安全衛生機構ニュースレター

ドイツでSMEの将来のOSHニーズを検討する研究を実施

資料出所:European Agency for Safety and Health at Work発行「News」2000年5号
(訳 国際安全衛生センター)


「欧州の法律をいっそう効果的に機能させる」や「変わりゆく労働社会における新たな潜在的リスクに明確な焦点を当てる」といったEUの雇用政策の中心的目標を達成するには、企業の規模や雇用の形態にかかわらず、すべての労働者に対して適切な労働衛生予防策を提供することが必要である。

ドイツの連邦安全衛生研究所(Federal Institute for Occupational Safety and Health)は、ドイツの労働衛生の現状に関するいくつかの研究を行い、起こり得る様々な将来的シナリオ、優れた実践モデル、中小企業(SME)のための代替戦略を検討している。産業医の資格に必要と思われる改正も、企業レベルで予防対策に従事していた人間の視点から検討されている。

2000年初めに公表されるこれらの研究の結果は次のように要約することができる。あらゆる関係者の最善の努力にもかかわらず、SME規模の組織が数多く新設されているため、すべてのSMEに「古典的な」労働衛生を提供することは不可能であろう。したがって、これに代わる戦略が必要であり、代替策が成功する可能性があるという確証が研究により得られた。一般的な結論は、産業医には現代のリスクともっと関連性のある研修が必要で、また経営スキルや社会的スキルを高める必要があるというものだった。彼らは、もはや研修を自分たちの専門分野に限定することは許されず、むしろコンサルタント、「変化の媒介者」、チームワーカー、コミュニケーター、「インテグレーター」、そして以上に劣らず重要な顧客指向のサービス提供者としての役割を担う能力を備える必要がある。