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暴露指標:低温
潜在的な健康への影響
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異常な低温にさらされると凍傷と低体温症にかかるおそれがある。凍傷になった箇所はしびれ、次いで完全に麻痺する。血管が影響を受けると壊疽になるおそれがある。低体温症は眠気を引き起こし、呼吸と脈拍を低下させ、意識不明になるおそれがある。
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欧州全体の状況(注23)
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面接した全労働者の23%が低温にさらされている。
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国別報告でリスクが最大と指摘された
産業分類(NACEコードを使用)(注24)
カッコ内の数値はフォーカル・ポイント
の回答数
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15 食品および飲料の製造(9) 45 建設(9) 05 漁業および養魚場の運営、漁業関連の業種(6) 01 農業、狩猟および関連業種(5) 02 林業、伐採および関連業種(4) 90 下水および廃棄物の処理、衛生設備および同様の業種(3) 40 電気、ガス、蒸気および湯の供給(3) |
国別報告でリスクが最大と指摘された
職業分類(ISCOコードを使用)(注25)
カッコ内の数値はフォーカル・ポイント
の回答数
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93 鉱業、建設業、製造業および運輸の単純労働者(8) 71 採鉱、建築職従事者(8) 92 農林漁業および関連単純労働者(7) 61 市場志向の熟練農林漁業職業従事者(6) 74 その他の職人および関連職従事者(6) |
その他のリスク分類
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性別:国別報告では、8つのフォーカル・ポイントが男性の方が職場の低温にさらされるリスクが高いと回答した。
年齢:高齢労働者ほど低温の悪影響を受けやすく、したがってリスクに暴露する回数がもっとも多いとされた。
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傾向
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回答数は少ないが、職場の低温への暴露は横ばい傾向とする回答が7件、減少したとの回答が3件、増加したとの回答は1件のみだった。
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新たな防止策の必要性を指摘した
フォーカル・ポイント
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オーストリア、ベルギー、フィンランド、イタリア、ポルトガル、スペイン、スウェーデン
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提案された対策の内容(注26)
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必要な防止策については、契約労働者、派遣労働者など高リスク・グループを中心に、今後、低温下での作業についての認識喚起キャンペーンが提案された。
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その他の関連情報
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低温条件への暴露の原因は基本的には2点ある。第1に、特定の作業行程に付随して低温が発生する場合、第2に現場の気象条件による場合である。加盟国のなかには冬季の気温がきわめて低い国がある。これらの国では、屋外での作業(林業、農業、漁業、トナカイの飼育、建設、海運、荷役、安全監督部門など)で低温にさらされることが多い。一般に食品産業での冷却および冷凍などの特定業種の工程では、通年的に低温に暴露している(食肉処理、冷凍庫など)。
職業によっては、勤務時間中に低温での作業が必要なものもある(食品製造および冷凍庫労働者)。
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注23 ESWCデータ、ダブリン財団第2次欧州調査(1996年)
注24 リスクが最大であるとするフォーカル・ポイントの回答数がもっとも多かった産業
注25 リスクが最大であるとするフォーカル・ポイントの回答数がもっとも多かった職業
注26 新たな対策の内容は本報告書の暴露指標またはOSH上の諸結果を扱った章に記載している。
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