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暴露指標:個人用保護具(PPE)
潜在的な健康への影響
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PPE要件の評価とその使用が不適切な場合、あらゆる種類の労働災害と疾病の要因になりうる。その内容は、最初の段階でPPEの必要性が提起された理由によって異なる。たとえば聴力保護のために配布したPPEは、正しく選定され、適切に装着されていない場合は騒音による聴力損失の原因になりうる。
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欧州全体の状況(注71)
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面接した全労働者の25%が個人用保護具を使用している。
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国別報告でリスクが最大と指摘された
産業分類(NACEコードを使用)(注72)
カッコ内の数値はフォーカル・ポイント
の回答数
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45 建設(11)
28 金属加工製品の製造(機械および設備を除く)(5)
24 化学物質および化学製品の製造(4)
01 農業、狩猟および関連業種(4)
27 金属材料の製造(4)
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国別報告でリスクが最大と指摘された
職業分類(ISCOコードを使用)(注73)
カッコ内の数値はフォーカル・ポイント
の回答数
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71 採鉱、建築職従事者(7)
72 金属、機械および関連職業従事者(5)
93 鉱業、建設業、製造業および運輸の単純労働者(4)
61 市場志向の熟練農林漁業職業従事者(3)
82 機械操作員および組立工(3)
81 定置装置および関連操作員(3)
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その他のリスク分類
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共通の内容はなかった。
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傾向
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過去3年から5年のPPEの使用に関するについては、横ばい傾向にあるとする回答が5件、減少傾向にあるとする回答が1件、増加傾向にあるとする回答が2件あった。特定の傾向は不明とする回答が7件あった。
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新たな防止策の必要性を指摘した
フォーカル・ポイント
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ベルギー、フィンランド、イタリア、ルクセンブルグ、ポルトガル、スペイン
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提案された対策の内容(注74)
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共通の内容はなかった。
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その他の関連情報
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PPEの使用は、組織的、技術的対策をすべて実行した後の最後の保護形態であるべきである。数ヵ国の報告が、PPEの提供は、職場のリスク減少に向けた階層的な安全、防止策の最下位に位置するとコメントしている。リスク減少のための階層システムは、一般に、排除、代替、分離、保護の順番になっている。つまり組織的、技術的な対策をすべて実行した場合にのみ、PPEの付与を検討すべきだということである。
数ヵ国の報告が、継続的な研修と、PPEの使用に関連した情報を労働者に提供する必要性についてコメントしている。この点は、とくに派遣労働者の場合に重要とみられている。企業によってPPEの着用と着用義務化の方針が異なるからである。また、若年労働者はPPEの使用に熱心ではないとのコメントもあった。
農業と建設産業は、PPEを紛失し、または日常的に着用しない労働者の平均的比率が高いという報告が1件あった。さらに複数のPPEを使用している場合は問題が発生する可能性がある。医療とソーシャルワーク産業では、ラテックス手袋の着用が固有の健康問題を引き起こす場合がある。
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注71 ESWCデータ、ダブリン財団第2次欧州調査(1996年)
注72 リスクが最大であるとするフォーカル・ポイントの回答数がもっとも多かった産業
注73 リスクが最大であるとするフォーカル・ポイントの回答数がもっとも多かった職業
注74 新たな対策の内容は本報告書の暴露指標またはOSH上の諸結果を扱った章に記載している。
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