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暴露指標:振動
潜在的な健康への影響
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低周波での器官の共振は吐気の原因になる。身体全体の振動は腰痛と脊椎損傷の原因になる。手と腕の振動は、その血液循環、神経筋、骨に影響し、感覚と握力の喪失、手の激痛を引き起こす。具体的には白色指などの症状がある。集中力の欠如などの心理的影響もあり、2次災害の原因になりうる。
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欧州全体の状況(注15)
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面接した全労働者の24%が振動に暴露していた。
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国別報告でリスクが最大と指摘された産業分類
(NACEコードを使用)(注16)
カッコ内の数値はフォーカル・ポイントの回答数
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45 建設(11)
28 金属加工製品の製造(機械と設備を除く)(9)
14 その他の鉱業および採石(6)
60 陸上輸送、パイプライン輸送(6)
01 農業、狩猟および関連業種(6)
02 林業、伐採および関連業種(5)
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国別報告でリスクが最大と指摘された職業分類
(ISCOコードを使用)(注17)
カッコ内の数値はフォーカル・ポイントの回答数
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93 鉱業、建設業、製造業および運輸の単純労働者(10)
71 採鉱、建築職従事者(10)
83 運転手、移動プラント操作員(10)
72 金属、機械および関連職業従事者(9)
92 農林漁業および関連単純労働者(6)
82 機械操作員および組立工(6)
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その他のリスク分類
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性別:指摘された産業と職業分類では、11のフォーカル・ポイントが男性の方が職場の振動による健康への影響のリスクが高いと回答した。
雇用形態:自営業者と請負労働者のリスクが高いとみられており、ESWCの調査でも自営業者がもっともリスクが高いと指摘されている。
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傾向
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国別報告の回答をみると、職場での振動への暴露の傾向については、さまざまな見方がある。横ばい傾向にあるとの回答が6件、減少したとの回答が4件、減少傾向にあるとの回答が3件あり、特定の傾向は不明とする回答が2件あった。
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新たな防止策の必要性を指摘した
フォーカル・ポイント
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オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、アイルランド、イタリア、ポルトガル、スペイン、イギリス
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提案された対策の内容(注18)
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振動を発生源で減少させるため、設計段階での技術的改善を通じ、手動工具が作業によって発生する振動を防止すべきとのコメントが数件あった。
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その他の関連情報
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騒音と同様、振動も労働環境における典型的なリスクとみられている。フォーカル・ポイントのコメントに共通していたのは、とくに身体全体の振動の原因になる振動工具と機械による健康問題について、また発生源で振動を排除または減少させるために利用できる制御策について、一般的に理解が欠如している点である。冷たい外気への暴露が振動を原因とする負傷を悪化させる場合もある。
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注15 ESWCデータ、ダブリン財団第2次欧州調査(1996年)
注16 リスクが最大であるとするフォーカル・ポイントの回答数がもっとも多かった産業
注17 リスクが最大であるとするフォーカル・ポイントの回答数がもっとも多かった職業
注18 新たな対策の内容は本報告書の暴露指標またはOSH上の諸結果を扱った章に記載している。
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