電気機械器具防爆構造規格 目次
第一節 粉じん防爆普通防じん構造
(粉じん防爆普通防じん構造)
第五十四条 粉じん防爆普通防じん構造の電気機械器具(以下この節において「電気機械器具」という。)
の容器(以下この節において「容器」という。)の接合面(操作軸又は回転軸と容器との接合面を除く。
以下この条において同じ。)は、次の各号に定めるところによらなければならない。ただし、接合面に
パツキンを取り付けた場合には、この限りでない。
一 仕上げの程度が日本工業規格B〇六〇一(表面アラサ)に定める三五−S以上であること。
二 奥行きが一〇ミリメートル以上であること。
三 相互に密接していること。
2 前項本文の規定にかかわらず、押しボタンスイツチ等小型の電気機械器具の容器の接合面については、
当該接合面の仕上げの程度が日本工業規格B〇六〇一(表面アラサ)に定める一八−S以上である場合
には、当該接合面の奥行きを六ミリメートル以上とすることができる。
3 第一項ただし書に規定するパツキンは、次の各号に定めるところによらなければならない。
一 材料が接合面の温度の上昇による熱に耐え、かつ、容易に摩耗(まもう)、腐食等の損傷を生じない
ものであること。
二 接合面の形状に適合した形状のものであること。
(操作軸と容器との接合面)
第五十五条 操作軸と容器との接合面は、パツキングランド又はパツキン押えを用いて接合面にパツキン
を取り付けること、操作軸の外側にゴムカバーを取り付けること等により、外部から粉じんが侵入し難
いようにしたものでなければならない。
(回転軸と容器との接合面)
第五十六条 回転軸と容器との接合面は、パツキンを取り付けること、間隔が〇・五ミリメートル以下で
奥行きが三〇ミリメートル以上のラビリンス構造とすること等により、外部から粉じんが侵入し難いよ
うにした構造のものでなければならない。
(五十四条の準用)
第五十七条 第五十四条第三項の規定は、前二条のパツキンの材料及び形状について準用する。
(ネジ類)
第五十八条 防じん性の保持に必要な箇所に用いられるネジ類は、ゆるみ止めが施されたものでなければ
ならない。
2 前項の箇所において、ネジ込み結合方式を用いる場合には、ネジの有効部分は五山以上でなければな
らない。
(各部の温度上昇限度の値)
第五十九条 電気機械器具の各部の温度の上昇は、当該電気機械器具と同種の電気機械器具であつて防爆
構造でないものの一般規格により定められた値よりも一〇パーセント低い値を限度としなければならな
い。ただし、粉じんのたい積による温度の上昇が少ない構造のものは、五パーセント低い値を限度とす
ることができる。
2 粉じんに接触するおそれのある容器の外面の温度の上昇は、電動機、電力用変圧器等過負荷のおそれ
のある電気機械器具にあつては八〇度、その他の電気機械器具にあつては一一〇度を限度としなければ
ならない。
(端子箱)
第六十条 電気機械器具と外部導線とを接続する場合には、粉じん防爆普通防じん構造の端子箱を用いな
ければならない。ただし、電気機械器具の内部に火花を生ずる部分がない場合には、この限りでない。
2 第十四条第二項の規定は二個以上の電気機械器具が組み合わされて一組の電気機械器具を構成する場
合について、第十五条第一項及び第十六条の規定は前項の端子箱について、第二十五条の規定は前項の
端子箱から電気機械器具の本体へ引き込む導線の引込み方式について、準用する。
(二十七条の準用)
第六十一条 第二十七条の規定は、電気機械器具の裸充電部分に係る沿面距離及び絶縁空間距離について
準用する。
第二節 粉じん防爆特殊防じん構造
(粉じん防爆特殊防じん構造)
第六十二条 粉じん防爆特殊防じん構造の電気機械器具(以下この節において「電気機械器具」という。)
の容器(以下この節において「容器」という。)の接合面(操作軸又は回転軸と容器との接合面を除く。
以下この条において同じ。)はパツキンを取り付けかつ、当該パツキンが離脱し、又はゆるむおそれが
ないものでなければならない。ただし、容器を開くことがない箇所で構造上パツキンを用いることが困
難なところについて、仕上げの程度を日本工業規格B〇六〇一(表面アラサ)に定める一八−S以上、
奥行きを一五ミリメートル以上とし、かつ、相互に密接させた場合には、この限りでない。
2 前項本文の場合において、板状パツキンを用いたときは、当該パツキンと容器との接触面の奥行きは、
次の表に掲げる接合面の亘長(こうちょう)に応じて、それぞれ同表に掲げる接触面の最小奥行きの値以
上でなければならない。(表)
(操作軸と容器との接合面)
第六十三条 操作軸と容器との接合面は、奥行きが一〇ミリメートル以上であり、かつ、パツキングラン
ドを用いてパツキンを取り付けた構造のものでなければならない。
(回転軸と容器との接合面)
第六十四条 回転軸と容器との接合面は、パツキンを二段以上取り付けること又は間隔が〇・五ミリメー
トル以下で奥行きが四五ミリメートル以上のラビリンス構造とすること等により、外部から粉じんが侵
入しないようにした構造のものでなければならない。
(五十四条の準用)
第六十五条 第五十四条第三項の規定は、前三条のパツキンの材料及び形状について準用する。
(ネジ類)
第六十六条 防じん性の保持に必要な箇所に用いられるネジ類であつて、外部からゆるめることのできる
ものについては、錠締め構造によるものとし、かつ、ゆるみ止めが施されたものでなければならない。
2 前項の箇所において、ネジ込み結合方式を用いる場合には、ネジの有効部分は五山以上とし、かつ、
ロツクナツト又はパツキンを用いなければならない。
(端子箱)
第六十七条 電気機械器具と外部導線との接続は、粉じん防爆特殊防じん構造の端子箱を用いなければな
らない。
2 第十四条第二項の規定は二個以上の電気機械器具が組み合わされて一組の電気機械器具を構成する場
合について、第十五条第一項及び第十六条の規定は前項の端子箱について、準用する。
(導線の引込み)
第六十八条 粉じん防爆特殊防じん構造の端子箱から電気機械器具の本体へ引き込む導線の引き込み方式
は、特殊防じんスタツド式又は特殊防じんパツキン式でなければならない。
(五十九条の準用)
第六十九条 第五十九条の規定は電気機械器具の各部の温度の上昇について、第三十条の規定は絶縁巻線
の温度の上昇について、準用する。
(二十七条の準用)
第七十条 第二十七条の規定は、電気機械器具の裸充電部分に係る沿面距離及び絶縁空間距離について準
用する。