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労働災害と職業性疾病
職業性疾病の確定事例の疾病別(1989−2000年)

資料出所:「Singapore Yearbook of manpower statistics」1999年度版
(訳 国際安全衛生センター)


疾病の種類 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000
合計 881 940 1,070 897 900 999 1,345 1,521 1,054 897 869 547
騒音による聴覚損失 691 693 842 655 560 754 1,068 1,302 861 674 659 366

a) 初期症状
685 688 833 646 534 708 1,035 1,277 843 663 646 354

b) 補償対象
6 5 9 9 26 46 33 25 18 11 13 12
職業性皮膚炎 145 154 173 164 168 161 170 111 126 132 116 93
職業性喘息 7 11 5 7 6 9 9 7 7 3 2 3
ケーソン病/気圧障害 8 - - - - - - - - 1 2 29
化学物質中毒/過剰吸収 19 71 26 40 124 40 79 64 30 53 48 23

a) 化学物質過剰吸収
17 54 20 34 121 35 74 45 30 47 48 22

b) 化学物質中毒
2 17 6 6 3 5 5 19 - 6 - 1
ガス中毒(Gassing) - - - - - 17 2 3 17 13 6 20
珪肺 8 7 8 4 9 3 1 2 1 1 5 2
石綿症 - - 2 3 2 2 1 - 1 - 3 0
上肢の反復負荷障害 - - - - - - 6 4 - 4 6 3
その他 3 4 14 24 31 13 9 28 11 16 22 8

情報源

労働災害の統計は、事業者が届け出た報告書を人材開発省の産業安全局(Department of Industrial Safety)が集計している。

産業安全局は、職場の安全基準を監視、施行している。また、職場での自主的な規制を推進するとともに、ボイラー係員、内燃機関士、蒸気エンジニア、内燃機関エンジニア向けの技能検定を実施している。

職業性疾病の統計については人材開発省労働衛生局(Department Industrial Health)が収集し、開業医、工場所有者、人材開発省労働者補償局(Workmen's Compensation Department )から労働衛生局あてに照会または通知された職業性疾病の全事例を調査している。


概念と定義

労働災害とは、労働者の死亡または3日を超える労働不能をもたらした事故、あるいは診察または治療のため24時間を超える入院を必要とする負傷を引き起こしたもの。

労働災害の度数率とは、100万延労働時間当たりの労働災害件数として定義される。

労働災害の強度率とは、100万延労働時間当たりの労働損失日数(人日数)として定義される。

労働災害の障害程度は次のように定義される。

  • 死に至った場合、死亡(fatal)。
  • 何らかの種類の仕事が遂行できなくなった、あるいは事故前に労働者が遂行可能であった仕事における稼働能力が下がる結果を招いた場合、永久障害(Parmanent Disablement)とする。
  • 通常の業務を遂行する能力が労働者から一時的に失われた場合、一時障害(Temporary Disablement)とする。

職業性疾病の確定事例とは、労働者が職業と関連がある疾病に罹患する明確な証拠がある場合をいう。


*)2000年のデータは人材開発省発行「Annual Report 2000」より当センターで追加。