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労災通報5年で万件を超す

(資料出所:海外情報調査員報告 林熾昌)


(外傷、潜水病、塵肺症がT 0 P)

1995年6月に始まった職業性疾病(職業病)通報システムによりますと、医者を通じて自主的に通報した職業病の件数は5万件を破ったと言われており、高気圧に関わるもの及び塵肺症が主な疾病と指摘された。しかし、医者らに言わせれば、サービス業、工場で改善が難しい騒音、手根管症候群及び聴力損失が将来に向けての職業病の重要な課題と指摘している。

衛生署保健所長陳再晋は、この5年以来、国内の職業病の通報件数は1 0727件、平均で年2000件に達しているが、産業開発国家の職業病通報件数として、例えばアメリカの年360000件に比べると甚だ遅れている、今後はネットワーク等を利用し、医者の通報の便宜を計りたいと語っている。 

陳は、数年前、台湾南部のタマネギ栽培に勤めていた農墾者が病院で健康診断を受けた時、タマネギ狩りの時点で、その表面の尖刺に目の角膜を刺され、黴菌が繁殖し、悪化すると失明に至ると指摘している。これを機として農民に報道した結果で、類似の疾病を抑えた。       又、台北栄総職業病防止センターの医者葛氏は、外傷、高気圧及び塵肺症等主な職業病の他に、新たな職業病の発生に注目を置かれたいと指摘している。特にサービス業の発展に伴う慢性的姿勢不良、使用力不均等から導く手根管症候群は、タイピスト、食堂のウェイター又は事務執務の勤労者に悪影響を与える重大な職業病と語っている。

その他、欧米の統計によると、聴力損失と皮膚病は常に発生している疾病であり、長期間85デシベル環境に暴露すると聴力損失になり得る。特に、騒音排除に難しい環境、例えば、工場作業員、交通警察、電車運転手、空港で働いている作業者等は高危険群と言われる。美容院、電子工場の作業員は長期間有機溶剤と接触し、皮膚炎にかかる機会は大いにある。 多湿場所で仕事をしている作業者は黴菌感染に注意すべきである。