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2002/03年度のイギリスにおける死亡災害の統計

資料出所:HSEホームページ「Statistics of Fatal Injuries 2002/03」
http://www.hse.gov.uk/statistics/overall/fatl0203.pdf

(仮訳 国際安全衛生センター)


序文

 この報告は、英国における2002/03年度(2002年4月〜2003年3月)及び最近の死亡災害の報告である。それは、産業別の死亡災害の数及び率並びに就業者の死亡災害の主な型別の数を、グラフと表にて示している。概要に示すものは、ウェールズとスコットランドのものである。

 就業者と一般市民の死亡災害の数は、事業者からの報告及びRIDDOR(負傷・疾病・危険事態報告規則)に基づいて報告されたものをベースにしている。死亡者には事故後一年以内に死亡したものを含むので、2002/03年度の数は暫定値で、来年に確定する。最終的に追加される数字は、毎年数件程度である。暫定値はpで示される。

 死亡災害の発生率は、労働者及び自営業者それぞれについて年10万人率で示されている。これらの率は本文及び附表では小数点以下1位まで、死亡率の%の変化については小数点以下2位迄示されている。

  • 2002/03年度に死亡した就業者の暫定的な数は226である。

  • 2001/02年度に死亡した就業者の確定数は251である。

  • 就業者の死亡災害の発生率は、2001/02年度の0.88に対し2002/03年度は0.79で10%減少した。

  • 就業者の死亡災害の発生率は、2000/01年度に31%増加し、その後は23%減少した。現在の死亡災害率は2000/01年度に増加する以前の1999/2000年度のレベルにとどまっている。

  • 2002/03年度の就業者の死亡災害発生率は最低の数値を記録し、1981年の約1/3になっている。

  • 2002/03年度には、建設業71、農業36で、両者あわせて107であり、47%を占めている。

  • 2002/03年度に於ては、「墜落・転落」「飛来・落下した物体に打たれる」、及び「動いている車輌に激突され」の3つは前年に引き続き上位三位を占め、それぞれ就労者の死亡災害の22%、17%、及び14%を数えている。

  • 「墜落・転落」による就業者の死亡災害件数は、過去6年間減少を続けた。然し、「飛来・落下した物体に打たれる」及び「動いている車両に激突され」の就業者の死亡災害件数は、特別な傾向はなく変動している。

  • 2002/03年度の一般市民の死亡災害の暫定件数は392で、そのうち自殺行為又は鉄道への侵入の結果によるものが256を占めている。2001/02年度の最終的な数字はそれぞれ393及び266であった。

死亡災害の統計はHSE及びRIDDOR(Reporting of Injuries, Diseases and Dangerous Occurences Regulations 1995:1995年 負傷・疾病・危険事態報告規則)にもとづく地方当局の報告より資料を集めた。


訳注
1)イギリスでは道路交通事故は、この統計とは別カウントにしている。
2)就業者には、被雇用者と自営業者が含まれる。