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イギリス 二つの建設会社、オフィスビルの足場崩壊で32万ポンドの罰金
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二つの建設会社、オフィスビルの足場崩壊で32万ポンドの罰金 市中心部の12階建てオフィスビルへの不十分な足場取付が崩壊につながったことについて裁判所が聴取を行い、二つの建設会社に合計32万ポンド（約5,800万円）の罰金が課せられた。 Cardiff刑事裁判所で両社に宣告した後、Roderick Denyer判事は次のように語った。「死者、負傷者がゼロだったのは運がよかったに過ぎない。過度に心配性の人でなくとも、この崩壊が昼間に起こっていたらどうなっていたかを想像するだろう。」 40メートルの高さの足場 英国安全衛生庁(Health and Safety Executive：HSE)を代表して訴追しているBryan Thomasは法廷で次のように証言した：「Taylor Woodrow Construction社は、Cardiff中心部にある12階建てオフィスビルディング改装プロジェクトの元請人であった。そして、ビルの周囲に高さ40メートルの足場を組むことを足場仮設会社であるRMD Kwikform社に下請けさせた。」 「事故は2000年12月13日の真夜中直後に発生した。当時、時速87マイル（約40m/sec）の強風が吹いていた。ビルの2面につけられていた足場の上部15メートルが崩壊し、足場の断片が周辺に散乱した。そこには鉄道や幹線道路もあった。」 大惨事 「負傷者はゼロだったが、これが昼間に起こっていたら大惨事につながっていたかもしれない。」とThomasは述べた。 「この事故の原因はRMD Kwikform社が、足場をビルの外壁にとりつけるアンカーを十分使わなかったためである。具体的には、足場をしっかり固定するには約300本のアンカーが必要であったのに、事故のときはわずか97本しか使われていなかった。この原因はRMD Kwikform社の設計者から作業者に渡された図面が不明確で、また図面には計算が不正確なところもいくつかあったためである。」 「さらに97本のアンカーも足場への取付方法が不適当であった。この原因は、RMD Kwikform社の従業員がこのタイプの足場を組み立てることについて十分な訓練を受けておらず、また十分な監督もなかったためである。さらにRMD Kwikform社は、このアンカーを正しく取り付けるための専用工具を従業員に支給していなかった。」 「一方、Taylor Woodrow Construction社は足場の検査を十分行っていなかった。きちんと検査を行っていればアンカーの数が不足していることも分かっただろうし、アンカーを正しく取り付けるための工具が使われていないということも分かっただろう。なぜなら、検査マーク（witness mark）を不良箇所に残しただろうから。」 有罪を認めたRMD Kwikform社のための情状として、Ian Bullockは、同社が事故の全責任を受け入れていると述べた。 同じく有罪を認めたTaylor Woodrow Construction社のための情状として、Nicholas Jonesは、訓練された足場検査者が同社の全現場に常駐するよう、同社が作業方法を変更したと述べた。 もろい天井（高齢化する罰金）注） RMD Kwikform社は「1996年 建設（健康・安全・福利）規則（Construction (Health, Safety and Welfare) Regulations 1996）」の6(2)、6(28)及び28への3件の違反として、あわせて18万ポンドの罰金を課せられた。違反はそれぞれ、安全な作業のための構築物を提供しなかったこと、足場がその能力のある者の監督下で敷設されなかったこと、建設作業者に十分な訓練を施さなかったこと、である。また、同社は「1974年労働安全衛生法（Health and Safety at Work Act 1974）」3(1)により、請負会社の従業員の安全を確保できなかったとして6万ポンドの罰金を課され、26,200ポンドの費用を支払うよう命令された。 Taylor Woodrow Construction社は、同じく労働安全衛生法3(1)違反として8万ポンドの罰金を課され、13,100ポンドの訴訟費用を支払うよう命令された。 注）原文はfragile ceiling
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