仕事をするには、それが事務所のコンピューターであれ、建設現場のドリルや倉庫のフォークリフトであれ作業用の機器が必要となる。これらはすべて「作業用機器の供給と使用に関する規則(Provision and Use of Work Equipment Regulations, PUWER)1998」の対象である。以下にSM誌が作業用機器を安全に使用するための重要点を記述する。
機械防護に関する実用的ガイダンスとして最も有効なものは、欧州整合規格(Harmonised European Standard, BS EN)シリーズである。これらの規格には、様々の機械の使用により発生するハザードを特定し、ハザードを低減、あるいは除去する方法が定められている。その中には色々なタイプのガード及び安全な作業方法に関する具体的なアドバイスも含まれている。
しかし、何らかの対策を実施する前に、事業者は職場の機械によってもたらされる全てのリスクについてアセスメントを行うことが必要不可欠である。リスクアセスメントは、1999年労働安全衛生管理規則(Management of Health and Safety at Work Regulations 1999)で法的要求事項となっているが、これを実施することにより、事業者は作業用機器によってもたらされる安全衛生リスクを洗い出すことができ、また、安全作業システムといったような今ある対策で十分か、あるいは更に一層リスク対策が必要かを決定することができるのである。
この問題に対処するために、近々、高所作業規則(Work at Heights Regulations) 2004―これはEUの作業機器使用指令(European Use of Work Equipment Directive)の修正である−が高所作業の場所に出入りする際に使用する機器の選択について具体的な要求事項を導入する予定である。これには足場、はしご及びその他、作業場に出入りする際に使用する機器が含まれ、またこの選択について階層的アプローチが定められている。