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HSEの建設安全に関する役割についてNAOが調査
Audit Office launches inquiry into HSE's role in construction safety
資料出所:英国安全評議会(British Safety Council)発行
「SAFETY MANAGEMENT」2003年5月号 p.2
(仮訳 国際安全衛生センター)
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英国会計検査院(National Audit Office : NAO)は、英国安全衛生庁(HSE)の建設業における安全衛生の改善に対する職務についての調査を開始した。この調査により、建設業における労働安全成績の改善を確保しようとするHSEの戦略の有効性が審査されることになる。
協定目標
NAOの目的は中央政府の資金がどのように費やされているかを英国議会に報告することにある。その結果、NAOには議会から、非省庁公共団体が有効に政府資金を使っているかどうかを査定する慣例の「費用対効果」調査が命令される。
建設分野における安全成績の改善の試みに関しては、2001年2月に建設業者の代表者が作業に関連した災害件数・健康障害件数の減少目標の設定を協定している。これらの目標には死亡災害および重大災害率を2004/05年度までに40%、2009/10年度までに66%減少させることが含まれている。
NAOによれば、本調査はHSEが建設業の安全衛生の改善に即応可能な戦略を立てているかを調査するとのことである。結果として次の主要な3点に焦点が合わせられる。
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HSEの戦略および計画は適切か、また、しっかりした根拠に立脚しているか? |
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HSEの戦略および計画は安全衛生上のリスクの制御・管理に影響を与えているか? |
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建設業における安全衛生成績の向上に障害となるものに効果的に対応しているか? |
本調査はまた、HSEの安全計画の建設業における重要グループ(例えばCDM義務保持者)を参加させる制度についても審査する。さらに、特定分野(例えば高所からの墜落事故)における取り組みについても査定する。
NAOによる調査の結論(2003年末に公表される)は、来るべき決算委員会(PAC)
(下院の上級委員会の一つ)において、HSEが公的資金を有効に使用したかという聴聞会で用いられることになる。聴聞会ではHSE会長のTimothy
Walker(ティモシー・ウォーカー)に対して、NAOの所見に関する質疑がなされる。その後、PACはHSEの活動に関する勧告が記載されると思われる委員会独自の報告書を作成する。
パイロットスキーム
NAOの評価は、業界における作業に関連した健康障害の管理の改善を立案するパイロットスキームを制定することに、建設業界の代表者が同意したことに始まる。労働衛生支援パイロットスキーム(Occupational
Health Support Pilot Scheme)によって、英国のある特定地域における建設現場に赴き、事業者に労働衛生管理方法を無料でアドバイスを行う、訓練を受けたアドバイザーが配属されることになろう。
加えて、HSEの建設部門(2002年4月設立。業者の安全法規の遵守を改善させるために、HSEの全建設監督官を4つの地方委員会に投入した)は最近、2003/04年度建設部門年間実行計画概要を発表した。
墜落事故の削減
建設労働者の疾病・災害に最大のリスクを及ぼす作業を対象とした2002/03年度の実行計画をもとに作成された本年度計画は、再度、高所からの墜落事故の削減および現場輸送の管理に重点を置いている。本計画はまた、滑り・つまずきに起因する災害件数の減少と、道路工事における交通管理基準の改善のような監督の新たな優先分野をも包含している。
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