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アスベスト作業に関連する規則3件の統合

資料出所 : Safety Management
Dicember 2005
(仮訳 国際安全衛生センター)



  アスベスト作業に関連する現在ある3本の規則を統合して、一つの規則にするという規制枠組の簡素化提案がHSCによって発表された。HSCは,アスベスト作業管理規則2002(CAW)、アスベスト禁止規則1992及びアスベスト免許規則1983(ASLIC)を置き換えるというこの計画について産業界の意見を聴取中である。更に、HSCによるとこの提案されているアスベスト管理規則2006は、 英国国内法を欧州アスベスト労働者保護指令(AWPD)により、修正、施行するものである。現在CAWでのいくつかの要件は、アスベスト繊維へのばく露がアクションレベルを超えそうな場合にのみ適用される。しかし、新しい規則では、監督当局に作業を通知する要件あるいは健康診断を実施する要件が次のような場合、特定がなされた作業態様には、適用されないシステムを導入することとなっている。

  • アスベスト繊維への労働者のばく露が突発的でかつ、低農度である場合
  • リスクアセスメントにより、事前に設定された管理限界濃度を超えないことが示された場合

 除外されうる作業としては、短期的で継続的でないメンテナンス作業;アスベスト繊維が基質内にしっかりと結合している物質の除去作業;アスベストを含む物質のカプセル化あるいは密封化の作業及び空気中のモニタリングと抑制に関する作業が含まれる。

 またこの提案された規則は、現行の管理濃度が角閃石系アスベストでは、0.2 f/ml 及びクリソタイル系アスベストでは、0.3 f/ml であるのを、すべての種類のアスベストに対して単一の管理限界濃度0.1 f/cm 3 (0.1 f/ml と同じ)に置き換えるものである。

 更に、CAWは事業者にばく露を「合理的に可能な限り」低くすることを要求しているが、AWPDではアスベストによる労働者へのばく露を「最低とする」ことを要求している。この結果、HSCでは健康有害物質管理規則(改正)2004に示された新しい表現に統一して修正する意向である。

 このように、英国のアスベスト関連規則をAWPDに統一すると同時に、HSCの提案では数多くのこの他の変更を行うこととしている。この中には労働者へのばく露が突発的で、かつ低濃度であるとするリスクにもとづいた方策の採用及び事業者が自らの施設で自らの労働者による作業の資格要件に関する現行の適用除外が含まれている。アスベスト含有繊維により作られた装飾コーテイングの作業は、従前考えられていたよりもずっと低いリスクであることが調査の結果判明したので、HSCでは2時間を越える同作業は有資格業者によって実施する必要はないとの改正を提案している。更に、HSEはCAW規則で現在示されているものおよびASLIC規則に関する新しいいくつかのガイダンスを統合した単一のACOPを出版することとしている。

 意見の受付は2006年1月31日に締め切られる。改正アスベスト規則及びACOPの提案書CD205はHSEの下記のウエッブサイトで見ることができる。

www.hse.gou.uk/consult/live.htm