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HSEは安全衛生関係文書に要する費用の4分の1を削減することを公表

資料出所 : Safety Management
January 2006
(仮訳 国際安全衛生センター)


 HSEは2006年中に企業において、安全衛生関係文書に要しているコストの四分の一を削減することを公約した。HSEによると、この削減は、不必要な記録保管を取り止め、オンラインフォームの使用を増加することにより、実現できるとのことである。

ハンプトン報告書

 この企画はHSEの文書簡素化計画(これは、お役所仕事をなくそうというハンプトン報告の勧告を推進する目的である)によって進められた多くのイニシアチブの一つである。この他の提案事項としては、安全衛生法規の簡素化、例えば2006年4月までに3本のアスベスト関連規則を1つに統合するとか、2006年10月までに4本の建設関連規則を1本の規則に置き換えるといったことがあげられる。HSEはまた傷害、疾病、危険な事態の報告を簡素化することを目的としていて、この簡素化によってシステム全体がより一層理解しやすく、かつ法順守が容易なこととなる。このことについて2006年7月から10月の間に実施しなければならない方法に関し意見聴取を行うことが計画されている。

代わりになる物を探すこと

 可能な範囲において、HSEは規則に代わりうるもの及び2004年11月にスタートした非強制的なストレスマネジメント基準の成功にポイントを探し求めている。監督指導は文書簡素化計画によって光を当てられた分野の1つである。提案には以下のことが含まれている:

  • 企業活動が低リスクである企業、あるいは安全衛生法規の順守状況が良好なレベルを示すことができるような企業に対する不必要な監督を止めること;
  • 事業場がなぜHSEの監督官によって監督対象となり、かつ、監督内容はどんなものなのかをより理解し易いようなオンラインのガイダンスを提供すること;
  • 監督指導業務が首尾一貫したもので、目標がはっきりしていることを確実にすること。一方、法違反者に対しては素早い対応を実施すること。

 また、計画はHSEが負担を軽減し、監督プロセスを簡素化するために、代替的なペナルテーを模索することをもコミットしている。更にHSEはより効率的な監督指導(例えば親方認可局、アドベンチュア活動認可局、石炭局、エンジニアリング監督局を遅くても2009年4月までにHSEに統合すること)によって企業に係わる行政上の負担を一層軽減することを望んでいる。また計画では既にHSEが、お役所的な負担を企業に軽減することに取り組んでいる活動にも焦点をあてている。

リスク忌避

 例えばHSEは過度のリスク忌避に取り組むキャンペーン(賢明なな安全衛生とはリスクを全部取り除くのではなく、リスクを管理することであるというメッセージを広めること)を実施している。しかしTUCはこの簡素化計画は、単に企業の負担を削減することの策略として見受けられるという懸念を表明した。‘よりよい規則とは規則を少なくすることではない。それはより簡素な規則を意味するとか、あるいはより多くの規則を意味しうる’ということをTUCの安全部長ヒューロバートソンは語る。

‘我々が望むのはHSEがこの策略をその効果が増大している一つの方法としてみることである。TUCにとってそれは各種安全法規が目的にふさわしく、かつ適切に監督指導がなされていることを確実にしていることを意味するのである’。

お役所仕事の削減

 一方、環境食品地方局(Defra)は最近官僚主義をカットし諸規則を簡素化するという計画を発表した。HSE同様、Defraは少なくても25%企業の行政的負担を削減することを目標としている。全体として負担を削減することは、現在のシステムを簡素化する64のスキームとセットになっている。既に費用をかけた18のイニシアチブのうちDefraは86百万ポンドの節約を特定している。

HSC/E 文書簡素化計画のコピー:(別窓)
http://www.hse.gov.uk/consult/condocs/simplification.htm

環境食品地方局(Defra)の負担削減関連文書:(別窓)
http://www.defra.gov.uk/corporate/regulat/regulat.asp