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立ち作業の疲労に対するフロアマットと靴の中敷きの効果について
A comparison of the effects of floor mats and shoe in-soles on standing fatigue

フィリス・M・キング(ウィスコンシン−ミルウォーキー大学USA)

資料出所:Elsevier Science発行「APPLIED ERGONOMICS」 Vol 33, No 5, 2002, p.477
(仮訳: 国際安全衛生センター)


要約

 組み立てラインなどに従事する労働者は、長時間に及ぶ立ち作業による痛みや不快な症状に苦しんでいる。窮屈な直立姿勢による苦痛を緩和するためによく行われる方法は、床の材質を変えることである。この研究では、四つの異なる環境下で、組立工を1週間にわたって1日あたり8時間働かせ、彼らが感ずる全般的な疲労度と体の各部の不快感を調査した。立ち作業を行う環境は―――(1)堅い床の上に立つ、(2)フロアマット上に立つ(3)堅い床の上に立ち、靴には中敷きを使用する(4)フロアマット上に立ち、靴には中敷きを使用―――の4種類であった。質問項目は、労働者が感じる全般的な疲労度と不快な症状に関するものであった。総じて、堅い床の上よりも、フロアマット上、靴に中敷き使用、もしくはその2つを同時に行った場合の方が、作業がより快適に行えた。また、身長、年齢、勤続年数などの要因に関して、いくぶん強い相関性が見られた。身長の低い人ほど、フロアマット上や、靴に中敷きを使用して作業を行うと、上脚(upper leg)と腰により不快感を感じる傾向があった。また、高齢の労働者や、勤続年数が長い労働者ほど、堅い床の上やフロアマット上での作業で、関節の不快感を訴えた。しかし、フロアマットの使用や中敷きの使用、あるいはその両方を併用した場合の全般的な効果を比較してみても、労働者の疲労度や不快感に歴然とした差を発見することはできなかった。

キーワード:Standing(直立)、Fatigue(疲労)、Floor mats(フロアマット)、In-soles(中敷き)


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