リスクアセスメント/マネジメントの手引き改訂については、
HSEのリスクマネジメントのウェブサイトに多くの資料がある。
これに続いて、リスクマネジメントを災害防止のために実効のあるものとし、形式的で無駄なものとなることを避けるための「必要なこと」と「避けるべきこと」をそれぞれ5項目に簡潔にまとめた「原理」の案が提示され、意見募集が行われている。
賢明なリスクマネジメントで「必要こと」とは、以下である。
- 労働者と公衆の適切な保護を確実に行う。
- 起こるおそれが大きく、重大な損失を招く、現実に存在するリスクの防止に焦点を置く。その費用は、社会全体として適切な範囲とする。
- 革新と向上をうながすものとする。
- リスクをもたらす人々が、その管理に責任を持つことが必要であり、管理の欠陥があるとき、事態が悪化するということを確実に理解させる。
- 個人の各々が、自己の権利を主張するのと同じように、責任を果たすべきであることを理解させる。
また、「避けるべきこと」とは、以下である。
- リスクがまったく存在しない社会を作ろうとする。
- 無駄な書類の山を築く。
- リスクが些細であっても、誇張したり、喧伝して人々をおびやかす。
- リスクをおそれて、本来必要なレクリエーションや学習活動をさまたげる。
- 損害や苦痛を生ずる現実に存在するリスクの防止を阻害する。
また、この案を作成した背景となった諸般の資料が示されている。
主なものとしては、
- 安全衛生に関する意識の広範な調査(二千名の従業員、五百名の事業主、千名の一般市民、二百名のCEOを対象)
- リスクと負担の均衡に関する意思決定についての調査報告
- ウェブフォラムに提出された意見の集約(数ヶ月の間に450件の意見が投稿されたという。)がある。
諸資料のダウンロードもできる。