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NSC用語解説

災害(Accident):
予期しない負傷、死亡、物的損害を生む、一連の事故・事件の発生。「災害」は事故・事件そのものを言い、その結果ではない(「非意図的負傷」の項を参照)


不休災害事例(Cases without lost workdays):
休業を伴わないが、応急手当以外の治療、就業・行動制限、意識の喪失、別の業務への配置転換、または職業性疾病の診断などに至った事例を言う。


災害による死亡(Deaths from accident):
災害の発生後1年以内に起きた死亡。


能力喪失傷害(Disabling injury):
災害発生の翌日以降、死亡、永久的不能、あらゆる程度の一時的全面不能をもたらした傷害。


死亡災害(Fatal accident):
1年以内に1人以上の死亡者を出した災害。


家庭(Home):
不動産境界内の住居およびその敷地で、一戸建て住宅、アパート、集合住宅、寄宿舎、下宿屋、季節コテージなどが含まれる。バラック、寮、レジデント施設は含まれない。


災害発生率(Incidence rate):
OSHAの定義によると、常勤労働者100人当たりの労働災害および/または疾病、または休業の件数。


負傷(Injury):
身体の耐性を超える機械、化学品、熱、その他の環境エネルギーとの急激な接触によって、身体が受ける危害や損害。


労働損失日数(Lost workdays):
労働災害または疾病のために、労働者が労働から離れ、または制限された作業活動のみに限定された日数。就業不能日数(Days away from work)とは、労働者が働けるはずだったが、働けなかった日数、就労制限日数(Days of restricted work)とは、労働者が一時的な職務または常勤の場合より短い時間の恒久的職務に配置され、または恒久的職務配置されたが、それに通常関連するすべての任務を履行できなかった日数を言う。労働損失日数(継続的または非継続的)には、負傷した日または疾病の発病日、または労働者が働けるのに働かなかった日数は含まれない。


労働損失日事例(Lost workdays cases):
仕事を休んだ日および就労制限日を含む場合を指す。


自動車両(Motor-vehicle):
機械的または電気的な原動力の装置で、軌道上で運行されず、人間や物品を陸上の幹線道路を輸送するもの。自動車またはそれに連結されたトレーラー上の荷物は自動車の一部と見なされる。トラクターや動力機械は走行中または輸送に使用されている間は、自動車に含まれる。非自動車車両(Non-mortor vehicle)とは、自転車や動物が引く車などの自動車以外のあらゆる道路用車両で、坂すべりの車、子供用のソリ、子供用の乳母車、同様の輸送手段を除く。後者の車両を使用する人々は歩行者と見なされる。


自動車両による災害(Motor-vehicle accident):
輸送中の自動車両(走行中、走行を始めようとする、または道路上にあるが、指定駐車区域に駐車していないもの)が関連する、少なくとも1件の危険事象(負傷または物的損害)を含む、不安定な状況を意味し、火器または爆発装置の発射を原因とせず、また自然災害を直接の原因としないもの。[自動車交通事故分類委員会「自動車交通事故分類マニュアル」(1997年)、ANSI D16.1-1996, Itasca, IL: National Safety Councilを参照]


自動車両による交通災害(Motor-vehicle traffic accident):
道路(車両交通の目的で一般の使用に開放されている道路または場所、またはその一部)で発生した自動車両災害。自動車両非交通災害(Motor-vehicle non-traffic accident)とは、道路以外の場所で発生したあらゆる自動車両災害を意味する。


負傷災害(Nonfatal injury accident):
最低1人が負傷し、死亡者のいない災害を言う。


職業性疾病(Occupational illness):
業務に関連する環境的要因への暴露に起因する、あらゆる異常な健康状態または心身の障害を言うが、業務上の負傷から生じたものを除く。吸入、皮膚吸収、経口摂取または直接の接触による急性または慢性の疾病、疾患は含まれる。


業務上の負傷 (Occupational injury):
労働災害または瞬間的な労働環境との接触から生じる、切り傷、骨折、捻挫、四肢切断等の負傷を言う。


自転車(Pedalcycle):
人力を動力とし、もっぱらペダルで動かす乗り物。モーペッド(訳注:ペダルで走らせることもできるオートバイ)を除く。


歩行者(Pedestrian):
自動車災害に関連する人で、自動車または非自動車車両に乗っていない者。坂すべりの車、子供用三輪車、ローラースケートなどに乗っている際に負傷させられた人を含む。走行中の自動車に乗りこみ、または車両に乗っていて、車両から降り、飛び出し、または転落した人を除く。


永久的不能(Permanent disabilityまたはpermanent impairment):
あらゆる程度の永久的負傷を含む。それには身体のいずれかの部分の喪失もしくは完全な使用不能、または身体またはその一部の永久的機能障害が含まれる。


物的損害災害(Property damage accident):
物的な損害をもたらしたが、人は負傷していない災害。


公共災害(Public accident):
一般人が公共施設を使用した際に生じた、自動車両以外のあらゆる災害。それにはレクリエーション(水泳、狩猟など)、自動車を除く輸送、公共ビルディング等における、または広域的な自然災害(その一部が家庭で発生した災害を含む)から生じた死亡が含まれる。収入を得るための雇用の過程に起きた人の災害を除く。


起因物(Source of injury):
工具、機械、装置など、災害に関係する主要な物体。通常は負傷または物的損害を負わせた物体を言う。作用因(agency or agent)とも言う。


一時的就労不能(Temporary total disability):
死亡や恒久的不能には至らないが、負傷した人間が負傷した日の翌日から、1暦日以上正規の職務、任務ができなくなった負傷を言う。


総事例(Total cases):
すべての労働関連の死亡や疾病、および労働関連の負傷で、意識の喪失、作業または運動の制限、別の職務への配転をもたらし、もしくは応急手当以外の医療を必要とするものを含む。


非意図的負傷(Unintentional injury):
公衆衛生分野で災害による負傷を言う際に好んで使用される言葉。ある災害の結果を言う。


労働時間(Work hours):
すべての労働者が働いた総労働時間数。施設、会社、産業など各種のレベルで計算される。1労働時間は被雇用者1人の1時間の労働に該当する。


労働災害(職業性疾病を含む)(Work injury, including occupational illness):
災害または接触が起きたかどうかに関係なく、収入を得るための雇用から、その過程において発生したものを言う。民間の家事労働者の負傷や、農場の雑用に関連して起きた負傷で、家庭内負傷の分類に入るものを除く。


労働者(Workers):
収入を得るために雇用されたすべての人々を意味し、所有者、マネジャー、その他の有給労働者、自営業者、無給家事労働者を含むが、個人の家事労働者を除く。


自動車両関連労働災害(Work/Motor vehicle duplication):
自動車両災害において発生した労働災害(このページの労働災害、自動車災害の項目を参照)。